
彼岸花はよく見ると茎の色と蕾の色がとてもきれいです。
リリーの一種なんですね。
「あなたには愚痴死が待っています」車谷長吉
このすごい言葉、さすが車谷先生です。一筋縄で行かない人生を歩んでいらっしゃった車谷先生。ある日の朝日新聞の『悩みのるつぼ』よりの抜粋です。
「人の不幸を望んでしまう、心を入れ替えたいのですが」と悩む46歳の主婦からの悩み相談に対する答えの中の一節。
「あなたがこれから先、もしまっとうな人生を歩まれるとしたら、これら人生の不幸(病気、貧困、思想的挫折など)を乗り越えた時だと思われますが、あなたには人生の不幸を乗り越える力がありません。愚痴死が待っているだけです。(中略)あなたの劣等感の原因は自分を認めてくれず、すぐに激高する父親に育てられたせいかなと思われているようですが、人間はみな不完全なのです。この不完全ということを覚悟することが大切です」
ううーむ、このカンフル剤のような、電気ショックのような、心臓マッサージのような回答。
効きます。
悩み相談者の当人にというより、読んでいる私に。
「愚痴死」がどういうものかわかりませんが、これは壮絶な死のような気がして、身悶えしそうなくらいすごい表現です。こんな死に方、死んでもしたくないですね。
死ぬときも愚痴をいいながら死ぬ、ってすごいです。
「あ、ありがとう、でもそれにしても嫌なつまらない人生だったーっ、これはあんたのせいだーっ」て感じですか?
とすると、なんとしても愚痴死だけは避けなくてはなりません。
かっこ悪すぎです。
「ありがとう、ありがとう」そして、ポトッとなって死ぬっていうのが理想ですねん。
何にありがとうかはわかりませんが、死ぬ時くらいは感謝して死にたいです。それが人生最後の言葉として愛する誰かに残していく最高の言葉でしょう。
「愛する誰か」に言葉を残していくのならこんな風に優しく語りたい。
Margareta Bengtson Someone To Watch Over Me
「私を見守る誰か」を求めてせつなく美しく歌うマルガリータ・ベングソンの声を引き立てているのはSwedenのジャズミュージシャンたち。
Piano Ove Lundin
Bass Martin Sjöstedt
Drums Calle Rasmusson
ピアノのオーヴのソロも素晴らしいけれど、静かに入るカッレのサポートも素晴らしい。カッレ・ラスムッセンは、Swedenで活躍中の若いドラマー。

幾重にも重なる雲と秋の田の色
ふたつの季節が切り取ってそこに置いてある風景。
ーーー唐突ですがライブのお知らせですーーー
私のではなく、友人Kが主催するライブです。
Kの一押し女性ジャズシンガー Tsugume. (つぐめ)が大阪から関東にやってきます。Tsugume.は2008年夏に森田葉月の名からTsugume.(つぐめ)に名を変えフリ−シンガーとしてスタートしました。
ジャズのスタンダードをソウルフルに歌いこなし、大人のしっとりとしたステージで魅了します。
上の文章で紹介した「Someone To Watch Over Me」も歌う予定です。どんな歌い方で聴かせてくれるのでしょう、とても楽しみです。
普段は関西地方を中心に活動しているので、関東にお住まいの方は彼女の歌を生で聴けるいい機会になると思います。バックのミュージシャンも関西から来る素晴らしいメンバーです。
この「海の見えるホール」もとても素敵なホールです。
ステージの向こうに広がる緑の森と海、このホールで聴くお昼間のジャズはなかなか素敵です。このホールのある聖ステパノ学園はエリザベスサンダーホームとして有名な学園です。山の緑もきれいな珍しいホールです。休日の一日、もしお時間のある方は大磯までのジャズの旅、いかがでしょうか。
ーーーーJAZZ COLLE (Vol 3) Tsugume.ライブーーーー
日時 2009年 9月20日(日) 13時30分スタート(12時50分開場)
場所 大磯 海の見えるホール(JR大磯駅すぐ前 聖ステパノ学園内)
チケット料金 前売り4000円 (当日4500円)
問い合わせ先 和伊 0463−61−2906
出演 Tsugume.(Vo)
横山貴生(Sax)
井手 厚(Bass)
石川武司(Pf)
高野正明(Ds)

雨にぬれる秋の庭のアジサイ
薄い緑色と濃いバラ色が一つのパレットに混じり合っています。