夢枕獏公式Blog「酔魚亭」

デンマーク

美しいのだ、蒼ざめた夕方

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 蒼ざめる花を庭から取ってきて安土さんのガラスに捧げた。


ずっとほったらかしになっていた私の庭。その少しかわいそうな、私の庭の季節がやってきました。
待ちに待ったこのわずかな季節。
どんなに恋いこがれて待ってたことか。

それは、冬が終わって春が過ぎ、そしてやってくる日差しの強い初夏までの間の季節。
それはカレンダーの何処にも載っていない、短くそしてはかない期間。
ヤブ蚊もおらず、私の大嫌いな長虫さまもまだ寝ぼけているのか、蟻はまだゆっくり歩いているのか。
バラのつぼみが次から次に膨らむそれはそれは美しい時期。
この奇跡のような短い時期は、訪れる一瞬の夢。
短いから美しいのか。
美しいから短いのか。


特に。
日が沈んだ後。
蒼ざめた光を帯びた空気が庭に漂う。
その中で見る濃い赤紫色のバラの美しさ。
群れになって咲く白いバラの神々しさ。
つぼみがひとつひとつ膨らみ、だんだんと色が濃くなり、それが花開く夕方。
庭のカモミールの小さな白い花弁が薄緑の布に刺した蛍光の刺繍糸のように広がって。
ミントはつやつやと濃い緑の王国を作る。

イブニングコールして、恋しい人を庭に招きたくなる。
カモミールとバラを眺めながら一緒に冷たい白ワインを飲みませんか・・・
なーんって!



2010_04_19-2

 雑草の中から一つだけ健気に深紅のチューリップ。



この時期は一日中庭にいても飽きません。
優しく吹く風の中、無我の私、雑草取りにいそしみます。
はい、そうなのです。
この時期はやはり「偉大なる日本の雑草様」との戦いになります。
雑草抜き係の私としてはやはり手がどうしても貧乏臭く動いてしまうのでした。
庭に出る、そして雑草へと手が動く。
この悲しい習性はどうしようもありません。
街へ出て、街路樹の下に雑草が生えているのを見るだけで自然に手が動いてしまうパバロフ犬の私です。


庭に出て一日中ぼーっとしていたい。でも、もうすぐ私には一年に一度の、気の抜けない大切な仕事が待ってます。
マグナス・ヨルトの来日ライブです。
昨年は新型インフルエンザ、そして今アイスランドの噴火でコペンハーゲンの空港も閉鎖され、何かと心配の種もつきません。



このマグナス・ヨルトの来日ライブ情報をデンマークイベントとしてデンマーク大使館のページに載せていただきました。

http://www.ambtokyo.um.dk/ja/menu/AboutUs/DanishEvents/DanishEvents.htm

この情報をHPに(楽しく)載せて下さったデンマーク大使館のイェンセン氏。
とても面白い方です。
週末は「エノコロ」という、江の浦にあるコロニヘイブ(デンマーク式週末菜園サマーハウス)の小さな小屋にでかけ、草むしりと野菜育て、それから大工仕事を楽しまれているデンマーク人です。
デンマークのマグナス・ヨルトからのメールで紹介してもらいました。

イェンセンさん。
ううむ、忙しい生活の中でもこんなに確実にゆったりと自分の時間を楽しむって、私にはすごく刺激的。
どうしてこんなに割り切って楽しむことができるのでしょう。
お金をかけなくても楽しむことを知っているデンマーク人ならではです。
彼らはまさしく本当にそうなのです。
私もデンマークにいる時は彼らにとても影響されるのですが、日本に帰って来るとすぐにアクセクと気持ちが日本人にもどってしまうのはなぜなのでしょう。

やはり真面目すぎる日本の時間が生まれながらに私にはこびりついているのかもです。

そういうわけで。
一年の中で私が庭のピースににぴったりハマるこの時期。
本当にゆっくりと庭を楽しむことができるこのわずかな時期は、私には貴重な、まるでデンマーク人のように過ごせる時かもしれません。
私が日本の時間を忘れることができる大切な大切な時期です。
そう、晴れた日のマジ「一日デンマーク人」ですな。

考えればもうずっと昔からデンマーク狂の私。
イェンセンさん、ライブでお会いできるのが楽しみです。
多分、白と赤の十字のデンマーク模様になっていますから、私の目、すぐわかりますよ。
お待ちしています。

そして、ライブに来ていただける方、皆様のことも。
心よりお待ちしています。

ガッポガッポ儲かったら、billsのリコッタパンケーキですね。了解しました。



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 左下は源平小菊という名前の花。なぜかというと・・・
 赤と白の花。
 赤ワインも白ワインも飲みたいから?
 それは私だろ。




Copenhagenでジャズを聴く その2

コペンハーゲン。
今日から冷たい風が吹き、寒くなってきました。
街を歩けば、ヨーロッパの街独特の黒のタイツに黒ブーツ、黒のジャケット、ダウンの上着が目立ちます。スラリとした足で颯爽と歩いて行くその姿、うらやましい。
北欧の街は皆結構おしゃれでスタイリッシュな人たちが多いのです。
でも現地の人たちに言わせると日本の女性の方がおしゃれで素敵なのだとか。
夜の家の中は、ろうそくの灯りとそれからデザインされた灯りでほのかに薄暗く、それがまたとても暖かに布の色と家具の色を照らしています。


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 アーティストの工房のあるアパートの中庭



私の仕事のパートナー、デンマーク人の案内で彼の飼っている犬インゲボルグと街をひとめぐり。
公園を歩いたり、ジャズライブの行われるカフェでお昼をとったり、のんびりと散策を楽しんできましたが、彼らの歩くこと、歩くこと。
何も目的もなくただただ歩くことを楽しんでいます。
気づいたら3時間、4時間はあっという間です。

だからかもしれませんが、街には靴の修理屋が目立ちました。

そういえば、彼らが日本に来ていた時も、朝から晩まで歩き回っていたという記憶が。青山六本木あたりを歩き回り面白い建物の写真を撮りまくっていました。
彼らの一人は青山から銀座、築地と歩いたのでした。
私も歩くことは大好きですが、彼らの歩き方にははっきり言ってついていけません!雨が降り出してびしょぬれになっても笑いながら歩いています。

まるで歩くことが人生の目的です。歩いて何かをみつけたり考えたりすることが大好きなんだそうです。いろいな人がもちろんいるのだとは思いますが、デンマーク人の彼らはそうでした。


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 インゲボルグ! 

 
昨日はあちこちでライブを聴いた後、プロデューサーSorenの息子のバースディパーティにお邪魔しました。そのあまりの暖かい雰囲気に居心地よくて時計をみたら夜中の12時。驚いてホテルに戻りましたが、彼らはその後、朝4時までずーーっとしゃべっていたそうです。夕方5時からです!凄まじい時間の過ごし方です。
パーティと言っても騒ぐパーティではなく、あくまでも静かな会合といった大人の集まりです。灯りの下に集って、ビールを飲んだりワインを飲んだりしてサッカーの話、海外の話、それから最近行った医者の話などなど。
若い人も年寄りも皆、普通に仲良く語り合っています。これにはいつも感心しています。若い人たちが年寄りの話を一生懸命に聞いている、それがごく自然な感じなのです。
外のレストランに行くとものすごく高くなるので、家でこんなふうに延々と延々と過ごすのだそうです。

それにもっと驚いたのは、語り合っている大人たちが、皆離婚経験者という事実。
自分の離婚した奥さんの義理の父親とその父親の前の奥さん、、、
紹介される度にもう意味が分からなくなる世界です。
デンマークの離婚率は50%だとか。
・・・・・
うらやましいような、どこか心が痛くなるような、不思議な人生の数字です。


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 散歩の途中の土曜日の森












9月に聴くジャズはスローなバラード Bert Seager Learning to Trust in Love

9月に聴くジャズはスローなバラード Bert Seager Learning to Trust in Love

日本の政局がどんどん動いていて各新聞の記事を読むのが楽しくてたまりません。
海外のメディアのも全部この際読んでみたいくらいに面白いです。
デンマークからも今回の日本の選挙についてのメールが来ました。

ですが・・・、肝心の仕事のメールはまだ。
レコーディングに関するデンマークの回答待ちの状態がまだ続いています。
なので、おしん状態の私。
Learning to Trust in Loveを聴いて、待つことの必要性を勉強でもします。
ま、私の場合は、Learning to Trust in Jobですが。



09年9月3日-1

LELABOのTUBEREUSE40の香り。
Cloudのために作ってもらいました。 
トップノートは少し柔らか柑橘系ジャズで始まります。



デンマークのジャズ情報をお送りするはずが、なぜかものすごく私的なブログに。
とりあえずのスローなコンセプトで始めた私の私的ジャズWEBなのでお許しください。
スローなボートという響きの持つ世界をゆっくり行けたらという願いもあります。
もともとそんなにたくさん出来ない能力限定的貧弱人なのです。

先日も横浜に「海とエジプト展」を見に行って来ましたが、覚えたのはカノープスのことだけ。そのカノープスの「デカンの祠堂」のみが頭に入って来ました。
この祠に描かれた文字は暦。1年が360日という当時の暦。1年と1年の間に5日間の祭礼の日があったという。合わせて365日。
あちこちでばらばらに発見された祠堂の構造物。重いものなのにどうして?という謎。キリスト教徒によって破壊されそれから海に沈んだようなのですが、まさか、この祠の断片、漬物石にだれか使っていたわけでもないだろうし。
冗談です。

それよりも何もこの発見に携わった海洋考古学研究所所長フランク・ゴディオ氏。彼は37歳で海洋考古学の世界に。それまで、財政の仕事をしていたという彼。
2000年前の遺物が海底から引き上げられ、それが世界をめぐる。夢のような話です。
彼の情熱と実現の力、素晴らしい夢、その夢に会場の中で私も酔わせてもらいました。

海の下には私たちの知らない世界。
この新しい科学の時代になっても不思議なわかっていないことだらけです。
海は私たち日本人には欠かせないロマンを作る場所です。
私の遠い祖先は黒潮に乗ってやってきたのだと信じています。そんな顔してます、私。


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デンマークのミュージアムの中にあった木の船。船の形は美しいです。
手前のフィギュアの右端二人、中腰で一体何をしているのか、怪しすぎます。


デンマークのクロンボー城に、マリタイムミュージアムなるものがありました。
海に関するいろいろなものが展示してありました。
ほとんどが海運国デンマークらしい展示内容でしたが、ひとつ面白いものが・・・
それは子供たちのための空間です。
ハムレットで有名なクロンボー城の中にレゴの部屋があったのです。
退屈した子供のための遊び場スペース。

お城の中の異空間、レゴの部屋。
子供たちが座るテーブルがレゴブロックの収納場所にもなっていて、そのシンプルで機能的なデザイン力に思わず写真を撮りました。さすがデンマークです。


09年9月3日-3

このテーブルです。レゴの国デンマークの子供たちはどんな夢をみるのでしょう。 
    


タイトルにも書いたLearning to Trust in Loveの作曲者バート・シガー氏が10月に来日します。
池長一美と1年ぶりのツアーを行います。どんな曲を演奏してくれるのでしょう。
詳しい日程がわかればこのブログでもアップします。
ボストン在住のジャズピアニスト、バート・シガー氏。
バラードの名手、楽しみです。













仕事の停滞には好きなジャズで思い切り弾けてみる

実は今、デンマークとのジャズの仕事が停滞していて思うようにすすんでいません。
デンマーク人とのやりとりでは時々こういう停滞が起ります。
夏休みモードだと言ってしまえばそれまで。
そうは言っても、そういう訳にもいかずという場所で、足をばたつかせてただただ過ごしています。日本という忙しい国の中にいる日本人の私です。
相手のペースで仕事が思うように運ばないというのはつらいもんです。ほんとに。

で、ですね。ならばと本業の仕事のサポートで取材に行って来ました。

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取材で怪しい神社発見。ご神体は「山」です。うやうやしくおごそかに登らせていただきました。


実は、取材は名目で、ドライブしてジャズを思い切り、てなわけではないですが。
行き帰りの車の中は至福のジャズ一色です。助手席で聴かされる相手には迷惑な話だと思います。すみませんでした。
ま、そこは我慢して助手席で寝ててもらって。

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ハイウェィから見る夕刻の富士山  高速の入り口を間違えて入ったために大月インターでUターン。その遠回りのお陰で夕刻の富士山に出会えました。

知り合いの北海道のジャズの好きな先生の話ですが、釣りに行く車の中で車のドアが振動でがんがん響くような音でジャズを聴かれるそうです。多分年齢はアラシッだと思いますが。
素晴らしいです!と手をたたいて応援する私です。その若い行為、北海道の誰もいない原野でだから許されるんでしょうね。
私がうちの近くでやったらこれ、もしかして逮捕されるかもです。
こわくてできません。
でも時々、こそっとやってます。
それは夕方の誰もいない箱根ターンパイク。
がんがんジャズドラ最高だす。
ああ、年なのにどこまでも危ない私です。

そうです!
仕事が停滞する時には、やっぱりジャズです。
ううーむ、なんだかんだでジャズしかないですね。

マグナス・ヨルト来日時の「お茶の水ナル」ライブの録音、これはストレス解消に最高の録音盤です。
客席と演奏者が一体になった素晴らしいライブ盤で、共感してくれる人も多いライブ録音です。
聴く度に鳥肌が立って心が震えます。こういう盤が世間に認められるかは二の次、早くリリースしたくてうずうずしています。

が!!「上記(一番上に記したとおり)の理由で停滞しています。
お仕事スパイラルのただ中にいます。
いわゆるデンマークハザードですな。
日本人でデンマーク人と仕事をされている方、皆、この停滞感覚をどうやってやり過ごされているんでしょう。
それとも、ダメで鈍な私だけなんでしょうか。こんな思いをしているのって。
私の仕事のパートナーはデンマーク人。彼らの人柄は大好きで私もよく分かっているつもりなんですが、しばらくこのハザードは続きそうです。
デンマーク人とつき合う方法。デンマーク人に詳しい方、お教えください!

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夕方の芦ノ湖。勢揃いしてお家へ帰る白鳥ボートたち。なんだかいい子たちすぎてウルウル。

「Slow Boat to Cloud <限定的JAZZ情報> ご挨拶」 その1

この度めでたく酔魚亭ブログの1カテゴリーページをお借りすることになりました。
自分のブログの準備も始めておりますが、「とりあえずの間借り」をさせていただくことになりました。
でももしかしてずっとこのまま間借りかもしれませんので、ご挨拶です。

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phpto:我が家の玄関にイギリスからやって来て、20年間、ぶら下がったままのジェレミーフィッシャー


まずこのタイトル名について少し説明を。

Slow Boat to Cloudを直訳すると「雲へ向うゆっくりとした船」です。
Cloud は、私の屋号のようなもので、私が催すジャズライブの制作集団の名前です。
ライブの都度、集まる「Cloud(雲)」のような個別能力集団で、私以外は大変に有能なスタッフの面々で構成されています。
このスタッフの力がなければ、私はただのぼーっとした霧状態だったかもしれません。
「Slow Boat to~」というのはジャズファンにならお馴染みのタイトルです。

そういう訳で「ゆっくりと自分のペースで、ジャズのCloudへ」という意味を込めて。
(決して、「天国へ向うゆっくりとした船」という意味ではありませんので)

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phpto:Flight to Denmark,  February 2009  デンマークへ行く2月の旅の窓


ジャズが好きです!
ジャズだけでなく、他にも心惹かれる音楽というものはたくさんあります。

POPSも、ROCKも、Beatlesも、フォークも、ラテンも、映画音楽も。
日本の民謡も演歌も時にはいいなあと思って聴きます。
バッハもプッチーニもチャイコフスキーもサティも好きです。
トルコの演歌も好きですし、トルコの軍楽隊の音楽も。
トルコの地中海沿いの小さな街、そのミナレットから流れてくる夕刻のコーランの響き、これにも心が震えます。
それから、心が広がっていくイタリアのカンツォーネ。
バリのガムランも、ケルト音楽も。
沖縄民謡、台湾の少数民族の音楽、雅楽。
20年程前にシルクロードを旅した時に初めて聴いた弦楽器の音。
タイのムエタイの音楽もきれいで心が動きます。
それに楽しいミュージカルも。
小さな子供の歌う讃美歌も。
東大寺の声明も。
歌舞伎のツケも下座音楽も。大好きな落語の出囃子。
それから、いつも床の前で聴かせていただく浄瑠璃語りの大夫さんの声も太棹の音も。
一旦ハマると節操なく、そればかり聴いています。迷惑だといつも言われています。

でも、やっぱり、次第に増えていった私のCDのジャンル、それはジャズでした。
ジャズの何がこんなに夢中にさせるのでしょう。
恥ずかしい程偏ったジャズしか聴いてこなかったので、人に説明できるほどではありません。
ジャズライブに通い続ける時間もお金もなかったので、「人知れず」ただ好きなジャズだけをこっそり楽しんで来たという感じです。

大学時代は軽音にいてピアノを弾いていました。
間借りしていた4畳半の部屋にピアノを置いて、それで毎日毎日弾いて練習していました。(単に下手だったからですが)
月8000円の部屋に13万円で購入したピアノです。
その頃、自然に同じ軽音のピアノ弾きのジャズの友達とも仲良くなり、その時にジャズの凄さを知りました。
とても太刀打ちできないのです。その頭の良さ、感覚、リズム感、技術。
その時からジャズに対して敬意のようなものが芽生えていきました。
凄い音楽です。

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phpto:Many CDs on my desk at Copenhagen、机に並べられた戦利品

「Slow Boat to Cloud<限定的ジャズ情報> ご挨拶」その2

今回、私がこのブログのスペースをお借りしてジャズの情報を、というきっかけになったのは3人のミュージシャンです。

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ピアニストMagnus Hjorth,(マグナス・ヨルト)、ベーシストPetter Eldh(ペーター・エルド)、ドラマーKazumi Ikenaga(池長一美)。
この3人によるセッションは、6月25日〜28日にかけて、横浜、東京で行われました。

今年2月にコペンハーゲンにジャズを聴きに出掛けていったのですが、そこの小さなライブハウスで、偶然にマグナスとペーターの演奏を聴き、その音にすっかり引き込まれてしまいました。
正直に言えば、観客はほんの数人だけ。とても地味なライブでした。

でも、私には「素晴らしい」の一言でした。

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photo:マグナスのデンマークのトリオ。右端にいるのはスノーレ・カーク、彼ももちろんnice!です。


もっと聴きたい!と私に思わせたものは一体なんだったのでしょう。
そしてそれが今回の来日に繋がったのですが、その時に「マグナスに合わせられるドラムスは池長一美」という強い気持ちがありました。池長一美。マグナスの音楽とは多分違う方向性を持つドラマーなのですが、「彼」でした。彼の長年の経験と技術と柔軟さ、その雰囲気。彼のドラムスだったら、マグナスも日本で安心して弾けるに違いない、と。
フタを開けてみないとわからないという、信じられない博打のようなライブ企画です。


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photo:成田空港到着ロビー、FINNAIRは到着が遅れています。


マグナスとペーターは、コペンハーゲンから飛行機を乗り継いで、日本の一人のファンでしかない私を信用して来てくれました。
不安ももちろんあったと思います。合わせるドラマーは未だ見ぬ相手ですし、日本人ですし。
でも、彼らは来てくれたのです。
そして、3人は日本で素晴らしい演奏をしてくれました。
それも3人ともすごく演奏を楽しんでいました。つい2、3日前までは会ったこともない3人だったのに、この楽しみ方はいったい何なのだっ。

「Slow Boat to Cloud<限定的ジャズ情報> ご挨拶」 その3

4日間で30曲程のスタンダード、それからマグナスのオリジナルを演奏しました。ライブは1日ごとに変化していき、たっぷりそれを堪能させてもらいました。至福の4日間でした。
彼らは技の見せ合い、それも変則技の見せ合いをして、それにお互いをサポートしあって、楽しんでいました。
年齢も環境も違う3人がまるで昔からの友人同士のように。
それも子供のように楽しんでいるんです。見れば、観客も!スタッフも!

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これを見てしまったからには、日本の心の母「オカン」は応援する以外にはないですよね。
よしっ、まかしといてんかー、次も頑張ってライブやれるようにしたるからなーって感じですよ。全く。
ファンがいるからミュージシャンがいる。
ミュージシャンがいるからファンがいる。
多分、これこそが私の大好きな生きているジャズなんですねっ。

というわけです。これからも、いい音楽を届けられるように頑張って参ります。
その時その時、持てる限りのベストを尽くして参りたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

Cloud produce yy

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photo:susumu nagao
プロフィール

夢枕 獏

作家、1951年1月1日、神奈川県生まれ。 東海大学文学部日本文学科卒。
1977年に作家デビュー。 以後、『キマイラ』『サイコダイバー』『闇狩り師』『餓狼伝』『大帝の剣』『陰陽師』などのシリーズ作品を発表。 1989年『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞、1998年『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞。2011年『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞と舟橋聖一文学賞を受賞。同作で2012年に吉川英治文学賞を受賞。
漫画化された作品では、『陰陽師』(漫画 岡野玲子)が第5回手塚治虫文化賞、『神々の山嶺』(漫画 谷口ジロー)が2001年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞をそれぞれ受賞。 映画化された作品に『陰陽師』『陰陽師2』(東宝)、『大帝の剣』(東映)などがある。

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