夢枕獏公式Blog「酔魚亭」

SLOW BOAT TO CLOUD・<限定的JAZZ情報 >

秋のJAZZツアー

秋のツアー

11月にニコライ・ヘス(ピアノ)とクリスチャン・ヴースト(サックス)と
アンダース・クリスエンセン(ベース)が来日、ドラムに池永一美を加えたカルテットで公演します。

11/14(金)横浜ドルフィー 
open 18:30 start19:30 前売 4,000円 当日 4,500円
横浜市中区宮川町2-17-4 第一西村ビル2F tel:045-261-4542
http://www.dolphy-jazzspot.com

11/15(土)新宿ピットイン  
open19:30 start20:00 前売 4,500円+税 当日 5,000円+税(共にワンドリンク付き)
新宿区新宿2-12-4 アコード新宿B1    tel: 03-3354-2024
http://www.pit-inn.com/index_j.php


11/17(月)京都ル・クラブ・ジャズ 
open 19:00 start 20:00  前売 4,000円 当日 4,500円
京都市中京区三条御幸町角三条ありもとビル2F tel:075-211-5800
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ktsin/

11/18(火)神戸市立灘区民ホール 
open 18:00 start 18:30 前売 2,000円 当日 2,500円
神戸市灘区岸地通1丁目1-1 tel 078-802-8555 http://nadakuminhall.net
チケットプレイガイド 神戸市立灘区民ホール tel 078-802-8555
電話予約お問い合わせ  イーブンイフtel 0797-57-2066


11/19(水)吉祥寺サムタイム  
start 19:45 料金 4,000円
武蔵野市吉祥寺本町1-11-31 B1F   tel:0422-21-6336 
http://www.sometime.co.jp/sometime/live.html

                      
    ■ご予約、ライブに関するお問い合わせは各ライブハウス、
    またはCloud(e-mail : cloudjazz@icloud.com)まで。


主催 Cloud  
共催   Valse Hot Music イーブンイフ 
協力 夢枕獏事務所 タイムマシンレコード
後援 デンマーク大使館  JAZZDANMARK

秋のJAZZ JAZZの秋

夢枕獏が応援するJAZZレーベルCloudから10月22日に2作品同時発売!


ニコライ

ニコライ・ヘス『エディテッド』
Nikolaj Hess 『Edited』DDCJ-4015 \2,500(税抜)
ニコライ・ヘス(p)エタ・キャメロン(vo)マリリン・マズール(perc)マーク・モマース(sax)アンダース・クリステンセン(b)他
デンマークの異才プロデューサー、ピアニスト、ニコライ・ヘス国内盤初登場!『Etta』など4作品から「フェロー・アイランド」他日本未発売曲を含む11タイトル傑作コンピレーション。


クリスチャン

クリスチャン・ヴースト『アーバン・ヒム』
Christian Vuust 『Urban Hymn』DDCJ-4014 \2,500(税抜)
クリスチャン・ヴースト(sax)
アーロン・パークス(p)
ベン・ストリート(b)
ジェフ・バラード(ds)
美 しすぎる!アーロン・パークスのピアノ、北欧のテナー奏者クリスチャン・ヴーストの深い音色。一冊の写真集を開くように心にN.Y.の森が広がって行く。
ボーナス・トラック「PROCESSION」収録限定スペシャル仕様盤。

ただ今予約受付中です
Cloud(e-mail : cloudjazz@icloud.com)

共有する空間に、音楽の神は舞い降りて来る by yy

Bert Seager Trio『OPEN BOOK』リリースを記念して、10月9日に一夜限りのCloudライブを行います。

ピアノトリオはこの日のために特別のセットリストを組みます。
作家が『陰陽師』を紐解き「霹靂神(はたたがみ)」を語り。
Ky.の不思議な音がその語りを彩ります。
浮遊するヤン・ピタールの弦の音も仲野麻紀さんの声も異空間へと誘います。

東西が交錯する、トリオとデュオとのセッションは必聴です。
深く艶やかな音色で空間を埋めていく、バート・シーガー・トリオの演奏。
彼らの音楽はまるで詩を読むような心地よさであなたに語りかけてきます。


お酒と美味しい料理、その夜だけサービスされるカクテル「霹靂神」もメニューに登場します。
普段着の心地よいライブです。
『OPEN BOOK』リリース記念ライブですが、一夜限りのライブをお客様と共に作り上げたいと思い「リリースパーティ」としました。
『OPEN BOOK』のライナーノーツに、
夢枕が「夜の天地創造」と題し、「観客と奏者は、ここで創造され、まだ持続しているものについて、何ものかを共有しているのである」と書いているように、これは10月の夜一度きりの「空間共有ライブ」になるのでしょう。


今回は、今年25周年記念となる「陰陽師」の本などもCDと一緒に並べます。
リリース記念特別価格!で販売しますのでぜひ会場でお買い求めください。
こういうライブはあまりない機会ですので、海外のミュージシャンと日本の作家のサインも一緒にどうぞ。


天鼓ノ巻

どうぞ皆様お越し下さい。
お待ちしています。


10月9日(火)19:00~
渋谷 JZ Brat (セルリアンタワー東急ホテル2F)
http://www.jzbrat.com/

<出演>
バート・シーガー(P)
吉野弘志(b)
池長一美(ds)

<ゲスト>
夢枕獏 (reading)
Ky. (仲野麻紀+ヤン・ピタール)



*霹靂神(はたたがみ)
陰陽師「天鼓ノ巻」(文藝春秋刊)の中に収められた掌編。
夢枕獏がJAZZのセッションに触発されて書いた小説。
雷と共に天から降りてきた霹靂神が、羅城門の制多伽童子の像にのりうつり、源博雅の笛葉二(はふたつ)と蝉丸法師の琵琶と共にセッションをするという、秋の季節の掌編。
この話は今年7月の藝大奏楽堂で行われた「ジャズin藝大」において語られた。
山下洋輔さんらとのセッションで反響を呼ぶ。

デンマークのキラ・スコーフ 本日リリース by yy

05.23_01


お待たせしました!昨年末から作り始めてずっと作成を続けてきましたキラの新譜、本日発売です!!
キラ・スコーフ『キラ・シングス・ビリー・ホリデイ』
DDCJ-4007 (Cloud)定価\2,500

銀座山野楽器本店
全国のタワーレコード各店
京都JEUGIA三条本店、四条店
全国有名CDショップ他アマゾンなどのネットショップでもお買い求めいただけます。
(タワレコ渋谷店では店頭ディスプレイされています^^/ )
 
05.23.2


北欧デンマークの歌姫キラの声は英国のHIPHOPスター・トリッキーによるとジャニス・ジョプリン以来の声とか。ヴィンテージマイクロホン、ヴォーカル同時録音でコペンハーゲンのSTCスタジオで録音されたヴォーカルからは花の香りが匂い立つようです。
スローなI'll Be Seeing Youに癒されます。

05.23.3

キラ・スコーフ KIRA SKOV

<キラ・スコーフ インタビュー> 
     Cloudオフィシャルブログより転載しました。

キラ・スコーフ インタビュー (インタビュアーは佐藤英輔氏です)

著名なロック・シンガーが古いジャズ曲を歌うプロジェクトを持つ。それについてあなたのこれまでのファンはどういう感想を持ったのでしょう。

ー このアルバムには年齢や世代を超えて人を虜にする、時代を感じさせない魅力があります。確かに昔からの私のファンにはそれが大変な冒険に思えたかもしれません。でも、それは同時に新しいファンに出会えるということなのです。
ミュージシャンとして岐路に立ち道を選ぶ時、失うものもあれば得るものもあります。

あなたは10代頭のころから、ビリー・ホリデイを聞いていたそうですね。彼女にはどういう所感を持っていますか。

ー 生まれた街のショッピングセンターで私は偶然に彼女の古いレコードをみつけたの。それはこの世のものとは思えない魅力で、それこそが伝説のシンガーでいる理由なのだと思う。髪につけた花飾り、彼女の名前、声、音楽。彼女の歌を聞いた瞬間に私は彼女の虜になっていました。その時からビリー・ホリデイは私にとってのサウンド・トラックなのです。

そんなあなたは、どうしてロック・シンガーの道にすすんだのでしょう。

ー 10代初めの頃から私の中には二つの世界がありました。
ビリー・ホリデイやマイルス・デイビスの世界。そして、レッド・ツェッペリン、ビートルズ、ストーンズ、アレサ・フランクリン、アル・グリーン、オーティス・レディングのような往年のソウル・シンガーたちの世界。その両方のエネルギーが私の中に存在していて、私の中にあったジャズ・シンガーとしての自分が出てくるタイミングをただ待っていただけ。それだけのことです。

あなたはかつてロンドンやLAに済んだこともあったようですが、その経験はあなたの音楽活動し跳ね返っていたりもしますか?

ー 17歳でデンマークからロンドンへ向かい、ロンドンの地下鉄の駅で出会ったアメリカ人ミュージシャンと共にアメリカへ行きました。バンドと一緒に旅をしながら演奏をする、まるでジプシーのような暮らしをしていたの。この一年の生活がアーティストとしての、そしてソングライターとしての私を作ってくれたのです。旅が私の音楽の学校そのものだったわ。

とても成熟したサウンドがついています。ベーシストは旦那さんだそうですが、アレンジもしてるHEINE HANSENをはじめ、どんな人たちがレコーディングには参加しているのでしょう。

ー 夫のニコライ・ムンク=ハンセンとは音楽を通じて出会いました。人生において、関係において、音楽は二人の間で大きなパートを占めています。曲作りもよく一緒にします。ニコライはジャズもロックもやります。大変メロディアスなアプローチでベースを奏でることのできる素晴らしいミュージシャンです。
ハイネ・ハンセンはこれまで共演してきたピアニストの中でも最高のピアニスト、私が歌いやすいように演奏してくれます。
マッズ・ハイネとヤコブ・ディネセンはデンマークではトップクラスのホーンプレイヤー。私は彼らのメランコリックなサウンドと美しいアレンジが大好きです。
RJ.ミラーはアメリカ人ドラマーで、アメリカのサックスプレイヤーが紹介してくれました。このアルバムにはぴったりのドラマーで私たちのチームに入ってくれて皆とても喜んでいるの。

選曲はどんな観点のもとになされているのでしょうか?

ー すべて私の好きな曲です。十代の頃から好きで聴いてきた曲、自然に私の中でわき上がってきた曲たち。

ビリー・ホリデイという偉大なアイコンを通して自分を出すためにいろいろなことを考えたと思います。

ー 幸せなことに、私はビリーと10代で出会ってとても個人的な関係を築いてきました。そう思っている人は世界中にいると思いますが、そんな当たり前のことを忘れるくらいに特別なものがビリーと私の間にはあるんです。プレッシャーも感じさせないくらいのもの。すでに完璧な作品として存在するものを私がカバーーすることに何の意味があるのだろうかと考えました。でも、考えてみたらすべてのスタンダードナンバーって、多くの偉大なシンガーが何度もカバーしてきていて、それがまさしくジャズの世界なんです。私がやろうとしていることはただジャズの伝統をなぞっているだけなのだと気づきました。そういった想い、迷い、すべてが私のビリー・ホリデイへのアプローチでした。

事実、アルバムはただのカヴァー集ではなく、一歩前に進んだキラ・スコーフならではのビリー・ホリデイ曲になっています。
アルバムを作るにあたりどんなことに留意したのでしょう。

ー 今の自分に正直でいたいということです。これまでに書かれてきた歌の中でも最高の歌を歌いたいという夢の実現です。そして名曲を肩を並べられるような曲を自分でも作るということ。すべて成功していると信じています。

今後はどういう活動をしていく予定でしょうか。

ー ちょうど今、このアルバムのデンマークでのツアーを終えたばかりでこの後はまたいくつかコンサートが控えていて、作曲もしているところです。
いつか近い将来日本を訪れる日が来ることを願っています!
日本食大好きです!




「宿神」そして、デンマークのキラ  by yy

03-29-01

「宿神」 キャラ立てのおもしろさ ー 今際の際の台詞 ー
「あなたさまのために、あなたさまに見守られながら、笑みをうかべて死ぬることにござります。あちらは、それほど悪いところではござりませぬと伝えたくて・・・」
『一冊の本』(朝日新聞出版)に連載中の「宿神」(夢枕獏)第48回「同行二人」より

これは西住が死ぬ間際に西行に向かい発した台詞。(何と美しい言葉、私も死ぬ間際にはこう語って死にたい)
あまりに感銘を受けたので「宿神」の作者であるB先生に、今際の際の台詞についての話を伺いました。
(文覚も清盛も「宿神」に登場する人物です)
仮に台詞を考えてみたら、例えばこうなるのだそうです(いずれも西行に対して今際の際に語られる台詞)

1)「あちらは、それほど悪いところではござりませぬと伝えたくて」(西住)
2)「わしは地獄へ行く。おまえはどうせ極楽じゃ。ゆえにまたあの世で会おうなどとは言わぬ」(文覚)
3)「あの世などあろうはずがない。今生の別れじゃ」(清盛)

もしこの世を去る際、あなただったらどの言葉を選びますか?
凄まじくキャラ立てされたこの「3人」対「西行」を中心に物語が編まれていく『宿神』は今年9月に朝日新聞出版から発売開始予定です。

03-29-2

写真にあるイラストは、飯野和好さんによりキャラ立てされた西住です。(朝日新聞出版「一冊の本」より)

上記の文は、もう一つのブログ、ジャズレーベルのブログに思わず書いてしまったものです。
やはり収まる場所へ収まった方が・・と、こちらのブログの管理人である尊大なるブログキーパーのN氏にお願いして掲載させていただきました。
このところのご無沙汰、平にお許しください。「何?そうだったの、ちっとも知らなかったよ」でいいんですが。
facebookを日本でも友人の方が続々と始められ、facebookのフォローも楽しくてあれもこれもと時間が経つばかり。
(もともとでしたが)ますます時代が読めなくなってきました。
レーベル音楽関係のお仕事のほうももう複雑すぎて意味がわかりましぇん。ひところは配信の時代でしたが、今はYouTubeなど無料サイトがますます盛んになりすべてが今混沌低迷状態です。
音楽配信をする側の人間として紆余曲折、そして出した結論は「ついていけないかも」。

03-29-3


そして。
やはりパッケージを丁寧にひとつひとつ作って行くしかないな、と。
というわけで凝りもせずジャズの新しいアルバムを今、作成中。
レーベルCloudが作成したアルバムも今回のアルバムで7枚目になりました。レーベルと共にどこまでもいく(ホントかー)という素晴らしい方もいらっしゃり本当に涙がでるほど嬉しいです。でも今、実際はパッケージ販売は絶望的崖淵。ならばせめて沈没しないように潜航航行でいくしかない。
欲を出さずに地道に作れということですな。

今回も海外で仕入れてきた音源。
普通はこれをプラケースに閉じこめて費用も抑え簡単に作るのですが、それではやはりつまらない。それだったら輸入盤を何の先入観もなく聴くのが一番です。
レーベルの意図は多分もっと違う場所にあって、デザインされたものを作りたい、その一念でミュージシャンとライセンス元を口説くことから始めています。といっても意味がわからないですよね。本当はそんな蘊蓄はどうでもいいこと。

今回日本に初めて紹介されるキラ・スコーフというデンマークの女性歌手。
作成しているのは、キラがビリー・ホリデイを歌ったアルバムです。5月の発売に向け最終段階まできました。
昨夜、彼女の長いインタビューの回答翻訳文が届き、編集し、とある編集部へ納品したところです。
「どんなことに留意してこのアルバムを作ったのですか」という質問にキラが答えた文中、とても印象的な言葉がありました。同じ想いです、私も。

「今の自分に正直でいること。これまで書かれてきた中でも最高のものを歌いたいということ。名曲と肩をならべられるような曲を自分でつくること。これは私の夢の実現だったのです」キラ・スコーフ








Cloudより本日2月22日発売!

夢枕獏が応援するレーベル Cloud より

ハンナ・ボエル+ヤコブ・カールソン・トリオ「ザ・シャイニング・オブ・シングス」が本日2月22日発売!

デンマークを代表する実力派ポップシンガー・ハンナ・ボエルが
レナード・コーエン、ジャニス・イアン、ジョニ・ミッチェルをカバー。

北欧ジャズ新世代ピアニスト・ヤコブ・カールソンと強力タッグを組み、
ゲストにイタリア人ボーカル・マリオ・ビオンディ、
キューバ出身パーカショニスト・エリエール・ラゾを迎えて贈る大人の美しいラブソング集。

2010年12月2011年1月スウェーデン&デンマーク録音

ハンナ・ボエル

- DDCJ-4006 Cloud -
税込価格 \2,625

今年もどうぞJAZZを  by yy

BACK TO THE BASIC
「原点に帰れ」とジャズメンが出すアルバムはどれもおもしろいです。
皆あの頃のJAZZが好きなのだ。
そう。私もあの頃のJAZZが好きなのだ。
あつい熱の塊のあの頃だ。
人によっての「あの頃」は、いろいろあるのだろうけれど。

2012.01.12-1


1963年デンマークコペンハーゲンのカフェモンマルトルでのサヒブ・シバブのライブ。
そのライブを収めたアルバムの名は、サヒブズ・ジャズ・パーティ『Sahib's Jazz Party』(DEBUT)
サヒブ・シバブは1925年ジョージア州生まれ黒人のリード奏者。
このアルバムでは、まだ若かった当時17歳のペデルセン(b)のベースと23歳アレックス・リール(ds)の力強いリズムがうねっています。
ペデルセンは50代の若さで惜しまれ亡くなってしまいましたが、アレックス・リールは今70歳。時々ツアーで日本にもやって来ているバリバリ現役のドラマーです。
このアルバムからは、当時のデンマークの熱いライブハウスの空気がぐいぐいと伝わって来るはず。「4070Blues」の始まりからあなたは心をわしづかみにされるはず。
どんなにECMの音にのめり込んでも、美しい北欧の音に惹かれても、私はこんなJAZZが好きなのだーっ。
私にとってのJAZZはこの音が原点。
この音源の、このライブの頃のコペンハーゲンに脱帽です。
ヨーロッパの片隅のこの街のどこにこんなエネルギーがあったのだろう。
1960~70年代にアメリカから多くのミュージシャンがデンマークに移住したけれど、この街はそのアメリカのジャズを丸ごと呑み込んだのだ。
北欧の中でも独自のハードバップ路線を行く国デンマークの持つ優しさと包容力。クラッシック音楽指向と彼らの音に対する感性。
デンマークのジャズの包容力に惹かれ続けて、自分でレーベルを作りここまで来てしまいました。初めに作ったライブアルバム『Someday.』は自分の中でもこの『Sahib's Jazz Party』に敬意を表したつもりです。

2012.01.12-2


誰が何と言っても、この『Sahib's Jazz Party』の熱さは本当に素晴らしい。
この熱が私の原点です。
こんなに楽しくてこんなに熱い。どこも難しくはない音楽。蘊蓄なんか何もいらない。
この『Jazz Party』LP盤を実は知り合いのデンマーク人も探していたそうで、来日中に行った銀座の山野楽器で、セール中の中古レコードの中に偶然に見つけて本当に喜んでいました。そのデンマーク人とはデンマーク某レコードレーベルのプロデューサー。
えーっ、デンマークジャズ人のあなたも持っていないデンマーク盤が日本にあったの?
実は日本はかなりのマニア市場で、けっこうな掘り出し物があるそうです。
私はその方面は全く詳しくないので「へええ」と聞くのみ。
ちなみにJAZZPERSPECTIVE(ディスクユニオンが出している季刊誌)に掲載されたディスクユニオンのバイヤーの廃盤座談会を見てみてください。すごいです。
全く意味がわかりましぇん!

JAZZの仕事を始めたばかりの私は「原点に帰れ」どころではなく今だけで精一杯。
ですが、今年は新年から『SAHIB'S JAZZ PARTY』を大音量でこっそり(矛盾するかも)聴いていました。
いつもこの原点を忘れないようにしなければ。
大好きな原点。

こんな私です。今年もどうぞよろしくお願いします。

2012.01.12-3



12月を行く船 by yy

2011_12.19-1

水銀柱は下がり
僕はベッドから起き上がる
気を取り戻して頭を上げなければ
彼女は去ってしまったようだ
どうやら僕はここから立ち去れないでいて
風の中の冬の猟犬たちの吠え聲をずっと聞いている
一日中歩き続ける
コートの襟を立て連れ合いを探す
涙を乾かさなくては
彼女は去ってしまったようだ
あまりにも早く僕を置いて
僕は12月のように暗く
月の男のように冷たい

Sting ”The Hounds Of Winter” より

2011_12.19-2

 早朝の琵琶湖、竹生島と一艘の舟

彦根での舟橋聖一賞受賞式、角川書店紀伊國屋でのイベント、SWAの解散落語会、息つく間もなく始まった12月があっというまに過ぎて行こうとしています。
年賀状も印刷が終わったのにまだ何も手を付けることもできません。
でも、いったいどれほど忙しいというのか。

7日にはCloudの新譜『FRACTAL』が発売。アシモフの小説からインスピレーションを得たという北欧のバンドPeople Are Machinesの新譜です。
実は、私はこの中で文字の大変な打ち間違いをしてしまっていました。
関係者の方々、本当に申し訳ありません。
前にも同じような文字の間違いをして、二度と間違いを繰り返さないように校正をきちんと行っているつもりでしたが、思い込みの呪縛から逃れることはできませんでした。
よく考えたら出版社はそこのところさすがにきちんとしています。ああああ。
レーベルではよく起こる間違いだとか。
でもそんなことはなんの言い訳にもなりません。
忙しかったということは何の理由にもなりません。
言い訳はなしです。


今、真夜中の空に浮かんでいるのは船の形をした月。
空に浮かぶ雲の間から月の船がそろりそろりと浮かび上がってくる光景は幻想的です。天空で再生を繰り返す月はほれぼれと本当に美しいなあ。
この月が三日月になる12月22日。
この日を過ぎると、夜は朝へと向かい始めます。
長かった夜はその日を境に少しずつ短くなっていきます。
再生を繰り返す一年のその境目にある日。
アイルランドのニューグレンジの一番奥まで日の光の届く日です。
今年は、12月22日を境に生まれ変わるつもりでがんばろ。
え?待ち過ぎだろって?
そう、今日から、今からがんばるのだ、です。
言い訳はなしなのだ。


2011_12.19-3

 猫も人も冬の灯りに集まる


2009年イギリスのニューキャッスル近くのダラム大聖堂でのライブ。
ダラム大聖堂で初めて行われた宗教行事以外のコンサートだそうです。
スティングが大好きな冬に捧げた、幻想的なアルバム『ウィンターズ・ナイト』を記念しての一夜限りのライブで、雰囲気も演奏も観客も驚く程静かです。
中でもこのライブの「The Hounds Of Winter」は最高。
録音も素晴らしい。
一番の問題である大聖堂の残響音をこれほどうまく処理できるなんて。
各楽器にDPA4099単一指向性マイクを使ったそうですが、これもYouTubeで見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=_nHKPt4DJEw

「The Hounds Of Winter」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=F1STeIyWih4

慌ただしい12月ですが。
忙しいあなたに、この歌とライブ映像を。
どうぞ素敵な冬をお迎えください。

重く暗い夜の雲  by yy

これは、10月5日にCloudからリリースしたピーター・ローゼンダールのアルバム「クレセント」の中に入っている曲の名前。
デンマークの作曲家カール・ニールセンの曲です。
ピーター・ローゼンダールは、どちらかと言えばジャズというよりクラッシックの色づけをしてこの曲を3分あまりのドラマチックな小品に仕上げています。

「重く暗い夜の雲」は「tunge mørke natteskyer」がデンマーク語の原題。
私たちがクリアだと思っている北欧デンマークの空気ですが、冬、特に11月は重い雲のたれ込める日の多い、一年中で一番淋しい時季なのだそうです。
この時季のデンマークは、まさしくデンマークの画家ハンマースホイの世界。
白と黒とグレーのシンプルな、空気だけがはりつめる世界。
この月はイベントも少なく、心も落ち着いて冬へと向かう支度を始める。
私はなぜかこの月が好きです。

2011_11.17-1

   ボストンの教会で 


北米ボストンへ行ってきました。
来年に出す予定のアルバムレコーディングです。
「どうしてこの忙しい11月に行くのだろうか、私」と自問自答をしながら、気づいたら飛行機に乗っていました〜、という感じです。
10月から11月は予定が山のようにあり、日本を留守にするのに申し訳なく忍びない月でした。
でもミュージシャンは一生懸命にこのレコーディングのために日程を都合して頑張ってくれたので、それならばいかねばならんだろうと責任感で飛行機にいつのまにか乗っていたというわけです。本当は私が行かなくても優秀なミュージシャンとエンジニアはちゃんと仕事をやってくれるのですが。
経費削減で無料航空券と一番の格安チケットで行ったので、乗り継ぎ等でボストンまで24時間もかけて・・。ふー。
AAの機内で出されたコーヒーのまずかったことだけが変に印象的な長い移動でした。


レコーディングはデンマークでだけだと決めていた私がなぜまたボストンへ・・。
デンマークのコインはハートマークだし、デニッシュ好きだし・・。(関係ないか)
デンマークで録る音が私は一番だと思っています。
ですが、一方「ボストン」という土地にとても興味があり、ここで音を録ってみたいと思い始めたら、いてもたってもいられなくなりました。
ボストンはアメリカの東海岸にある古い街で、アメリカの中でもどことなく英国の香りのする街です。ハーバードがあり、マサチューセッツ工科大学があり、ボストン美術館があり、ボストン交響楽団のある街。
そう思い始めていた私に、まわりの(ミュージシャンです)「ボストンは素晴らしい」攻撃。
「そーか、バークリーもあるしなあ」と、いつのまにかボストンで録音をということになっていました。
ミュージシャンに上手い具合に、単純な私は嵌められてしまったわけです。
もちろん「喜んで」です。

2011_11.17-2

  ボストンの街中、スタバの前のFREEPAPERスタンド 

ボストンは水と海の香りのする、空気のきれいな古い街でした。
昔、英国からメイフラワー号が上陸したのはすぐ近くの町。港から外にでればその水はヨーロッパへとつながっています。
日本からすると北米とヨーロッパは正反対にある場所ですが、二つの文化は海でつながっています。
クラッシックも盛んなこのボストンで、北欧とジャズの聖地アメリカの混じり合ったようなボストンならではのジャズが録れました。ボストンのスタジオもどちらかと言えばクラッシック録音用のスタジオ。NHKにあたるようなテレビ局の中にある素晴らしいスタジオでした。
今回の編成は、アメリカ人とペルー人と日本人という3つの文化からなる不思議なピアノトリオ。
そして、これを日本でアルバムに仕立てるとまたまた不思議な作品に。。。
多分、なっていくでしょう。
リリースは来年ですが、これもCloud的独自詩情秀逸作品になるのは間違いありませんです。はい。


12月には新譜People Are Machinesの『FRACTAL』が出ます。寺田克也さんのジャケット!
これは、まさしく北欧最前線の音。ロックのような力を持つ、若い、くらくらするような硬派ジャズです。
ジャズ雑誌各誌に素晴らしいレビュー掲載されています。


最後に。
デンマーク在住のピアニストの平林牧子さんから教えていただきましたが、
「重く低い夜の雲」は死を目前にした時の曲なのだそうです。
美しい曲です。
デンマークのスタジオ録音のピーター・ローゼンダールのピアノで聴いてみてください。
名手マッズ・ビンディングの弦の音が最後を締める最高のトリオ、最高のエンジニア、最高の音で録れていると思います。
アルバム「クレセント」(三日月という意味)
山野楽器銀座本店、タワーレコード、ディスクユニオン、Amazonでも発売中です。

2011_11.17-3

      ボストンを飛立ったのは朝の6時発の飛行機。
      夜中の2時起きで空港へ。
      東の空に満月が、と思ったら、
      それは西の空に沈もうとする不思議な月でした。


お茶と同情  by yy

2011_10.26-1

新門前の骨董屋で見つけた木彫りの人形。 
   3センチほどの人形の下に
      「昭和9年5月8日有馬温泉にて」と書いてあった。
  
 
もう私はミルクトレインには乗りたくない
9時にはベッドに入り、夜明けと共に起きる
12時半には昼食、5時きっかりに夕食
全盛時代をとうに過ぎた古い友人たちを慰める
過ぎ去ったあの頃
私にお茶と同情をちょうだい
成功するのだと信じていた人たちに乾杯
遊んで過ごす、夜明けまでの長い時間
もう私は詩を書かない
私の恋は終わってしまったから
          ーーーージャニス・イアン

これは、ジャニス・イアンが1975年に発表したアルバム『Between The Lines』に収録されている「Tea And Sympathy」の歌詞の拙訳。

ここに歌われている「ミルクトレイン」って何だろう。
何となく素敵な響きのする言葉。でも変な意味だったらどうしよう・・。
調べると「朝早く牛乳を運ぶ列車」と書いてあった。その風景が頭に浮かぶやいなや、ストーリーがたちまち浮かぶのだけど、それは私の想像の中でのこと。
一旦頭に浮かんだ景色はなかなか頭の中から消えない。
そういう訳で、まっさらな状態の友人に対訳を手伝ってもらい作業しています。

2011_10.26-2

これは「薄荷茶と梱包」


歌詞の対訳は本当に難しいです。(ただでさえ、英文解釈が苦手)
そしてその歌に思い入れがあればあるほど、難しいです。このジャニス・イアンの「お茶と同情」は原題が「Tea And Sympathy」
これを何と訳すかということからつまずく始末です。
何の対訳をしているのかというと、Cloudが次に出すアルバムの中に収める歌詞の訳です。
次に作るアルバムはデンマークの女性ボーカリストのアルバム。
その彼女がカバーした中の一曲が、ジャニス・イアンの「Tea And Sympahty」です。ジャニス・イアンの原曲も素晴らしいけれど、今回のバージョンはバイオリンの弦楽器から始まる、心に染みわたるアレンジ。全体を通して、低く唸るハンス・アンダーセンのベースの音が深く深く心を打ちます(中年にはこの低音が効く)。
これはスウェーデンのエンジニア、ラース・二ルソンの好みなのでしょうか。
私はこの「お茶と同情」をこのアルバムのタイトルにしたかったくらいなのですが、タイトルが「お茶と同情」じゃ売れませんよと言われてしまいました。なるほど。(いちおう売れなくては困る)
ただ今、製作中。
いいアルバムにします。

2011_10.26-3

 スウェーデンから届いた「お茶と同情の音源」に貼ってあった切手。

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