夏が戻って来ました。
草むらではコオロギが鳴き、空の雲が高くなって来たというのに、季節が夏に逆戻りしたかのようです。
この浮遊感。


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久々に歩いた山梨の森です


朝、熱帯雨林の中のテラスでバナナパンケーキを食べたことを突然に思い出しました。
もう随分前のことです。
インドネシアのバリ島の中のウブドにある小さなホテルでしたが、とても居心地がよく一日中ホテルの部屋にいても従業員はなぜか親切です。
部屋にいても迷惑な顔をしない、それどころか楽しいことを次から次に提案してくれる。
朝ご飯の時はバナナパンケーキを薦めてくれて、特別に焼いてくれます。
そんな扱いを今までどんな高級ホテルでもどこでも受けたことがなかったので私は驚きと大感激でした。

サービスに対しお金が特別に加算される訳でもないのです。
ココナッツジュースが飲みたいと言えば、今は無理だけど、明日の朝飲めるようにしましょうって言ってくれる。
なぜかと言えば、あの生っているココナッツの実を落としてもらわなくてはならないから、とジャングルのヤシの木を指差して言う。朝食を食べているテラスの向こうがジャングルで、下を渓流が流れていてその音がテラスまで響いてきます。
部屋の庭にはプールがあって鳥が水浴びをしにやってきて、一緒に水に浸かっていても逃げない、まるで楽園のような場所。
少し出て歩けば、ウブドの村を見て回る散歩コース。村の人も特別扱いして私たちを見ている訳ではない様子。
部屋のプールの脇の別棟には、CDが聴けるオーディオが置いてありバリの音楽CDが聴けるようになっていて、音楽の好きな人への心遣いも、しっかり。

少しのお金をためて、こういう休暇を過ごせる、本当に贅沢なことです。
人生にはたくさんのつらいことや思うようにならないことがついてまわりますが、こういう心からのサービスをやってくれる人たちに出会うだけで、お金を稼ぐことや休暇をとることや他人にサービスをするということがどういうことなのかを実感できる、そういう場所がウブドにありました。
明日から頑張れそうだ、明日からはもう少し丁寧にいい仕事ができるかもしれないという、心に栄養をもらえるような場所。
こんな心からの贅沢をできる人が何人いるのでしょうか。ウブドに行かなくても本来ならば日本でもできるはずです。こういう心の休暇をとること。余裕を実感すること。


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琵琶湖にて、子供たちの乗ったボートに出会いました。お互いに手を振りあって別れるこの感じ。


日本。
みんな一生懸命にお金を稼いで、それなりの暮らしをしているのに、自分は幸せではないと思っている人がどんなに多い国なんでしょう。
サービスも福祉も医療も知識も、すべてお金だと思わせてしまうこの国。
そう思わせてその気にさせてしまうマスコミにも責任があると思いますが。本来は自由で素晴らしいこの国に住んでいて幸福度はもう少し高くあってもいいような気もします。

お金は少しの余裕のために自分に残って、その残りは社会に還元し、そのお金を安心して任せられる政府があればすべて解決するような気がします。
安心して任せられる政府。
それを国民が容易くチェックできる機関、体制。
次の選挙でどうかわるのでしょうか。この文章をアップする頃は政治の地図が変わっていますよね、多分。
この機会にひとりひとりが自分の頭で考え、何が心のよりどころかを見極めて欲しいと思っています。
大勢に流されることなく。自分の意見で議論できる、そして相手の話も聞けるような余裕のある日本人が一人でも多く育ってくれますよう。


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湖南三山の一つ「常楽寺」で見つけた小さな石仏の優しい顔。この広いお寺、住職が一人ですべてやられています。いいお話を伺い、誰もいない本堂でそっとお布施を・・・。何もできない私からのエールです。