今朝(7月30日)の朝日新聞の「声」の欄に釘付けになってしまいました。

午前2時過ぎの晴れた夜の夏の空。
新月の前後に見える天体のドラマについて書かれていました。

スバルを見ようとその方は夜の空を眺めていらっしゃったのですが、それよりも東の空に月と金星と火星が一列にならんだことに感動したと。
感動を伝えられないのはつらいと書かれていますが、その美しい表現で充分に伝わって来ました。

「蒼く明け始めた東の空に、月齢27.3の暗い部分が地球の照り返しで光る地球照を抱えた月と、金のしずくがしたたるばかりの金星と、渋い赤茶色をした火星が、絶妙な間合いで一列に並ぶのが目に入った。」

これですよ!
世の人たちが日食に夢中になっている頃、こんな体験をされていた方がいたなんて。冬と秋の夜空の美しさは格別なのは知っていましたが、そうか、夏の明け方の空も美しいドラマが充分に体験できるのですね。忘れていました。すっかり。
この投書を載せた朝日新聞の担当のセンスにも少し脱帽です。
ちなみに投書の主は80歳。いいですねー。
素晴らしい感覚の持ち主の方です。

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(写真1 週刊朝日『天海の秘宝』村上豊氏のイラストも素敵です)


それから、付け加えれば、このブログの大元のお屋形、獏先生もそのような時間帯の描写を今発売中の『週刊朝日』に連載中の『天海の秘宝』の中で、偶然ですが、されています。

「明け六ツの鐘がまだ鳴る前だ。空には夥しい数の星がきらめいている。東の空の地平線に近いあたりが、ほんのりと明るくなっているかどうかという時間帯である。」
このシーンは江戸時代の夏。これから始まる物語の謎解きにもつながるワクワクとさせるシーンです。ぜひご一読ください。
『天海の秘宝』素晴らしく面白い展開です。(シャレではありません。)
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(写真2 デンマークの博物館で見た太陽の動き。古代の信仰と結びついている様の説明です。)


「地球照」 地球から反射された太陽光によって、月の欠けた部分が薄く光って見える現象。特に、新月の前後に顕著。(三省堂大辞林より)

最後に私の好きな歌を

    はるかなるもろこしまでもゆく物は秋のねざめのこころなりけり
                             大弐三位

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(写真3 イタリアのアマルフィ海岸の夏の明け方の景色。この写真を撮る前に星が一つ一つ消えて行きました。)