夢枕獏公式Blog「酔魚亭」

2010年11月

「楊貴妃 京都合宿」第十回

楊貴妃京都合宿10-1

 もちろん、わたしは、宿で毎日原稿書きでした。

楊貴妃京都合宿10-2
楊貴妃京都合宿10-3

ぼくが原稿を書いている間に、天野さんは、あっという間に、
皿やカップに絵付けをしてゆきます。


「楊貴妃 京都合宿」第九回

楊貴妃京都合宿9-2
楊貴妃京都合宿9-1

 蟬丸神社、実は近くに三っつもあるの、知ってましたか。

連載情報「宿神」

夢枕獏の長編小説「宿神」は朝日新聞での連載を終え、
現在は朝日新聞社出版の月刊誌『一冊の本』での連載がつづいています。

同誌の2010年12月号には、宿神 第三十二回【巻の十三】双月記が掲載されています。

一冊の本10年12月号

朝日新聞出版『一冊の本』12月号
発行:2010年12月1日
発行所:朝日新聞出版
定価:100円(本体95円)

恋するジビエ  by yy

鳥は何かを考えながら歩くのだろうか・・・。
今朝、庭を二羽の山鳩が仲良く歩いていた。あれはどうみても散歩。
それも、lovelove散歩だ。


2010_11_29-1



秋の深まるこの季節、庭は色とりどりの落ち葉であっという間に埋もれてしまった。
次から次に迷いもなく落ちる葉。
そして地上の私は掃く間もなく、どこからか風がやってきて代わりに掃除してくれたりする。
木枯らしの風景。この季節ならでは。

桂米朝さんの語る「まめだ」を初めて聞いたのは10年くらい前、京都での落語会だった。
あまり目立たない新作落語の小品だけれど、私はこの小さな噺で米朝さんに見事ノックアウトされました。
米朝さんの優しい語り口で語られると、この小さな作品は何百倍もの輝きをもって輝きだすのです。
京都の落語会でこの噺を聞いた後、連れと二人で夜の街を無言で歩きそれから小料理屋へ入り、とても幸せなお酒を飲んだ。
「まめだ」は語る言葉はいらないくらいの絶品落語。

その「まめだ」の内容を少し。
大阪道頓堀に近い三津寺(みってらさん)というお寺の境内での話。時は晩秋、ちょうど今頃の季節。
「まめだ」とは子供の狸のこと。
いたずら好きな狸が、芝居の大部屋役者である右三郎にいたずらを仕掛けたのだが、右三郎に見破られトンボを切られて(空中回転されて)飛ばされ怪我をしてしまうという噺。
その怪我をした狸が、右三郎の母親の出す境内の膏薬屋に毎日膏薬を買いにくるのだけれど・・・。
もちろん狸のお金は銀杏の木の葉。年老いた右三郎の母親はその木の葉のお金にいつもいつもだまされ膏薬を売ってしまう・・・。
小さな狸のいじらしさとそれに気づいた人間の暖かさとが、優しくおもしろおかしく語られる。
そして迎える最後のおち。
それが私の心の中でいつもこの時期、私の庭とつながっている。

機会がありましたらぜひ聴いてみてください。もう米朝さんは高座ではやらないけれど、CDで聴けます。

2010_11_29-2

( これは銀杏の葉の付箋紙 )


さて、うちの庭の落ち葉の中を歩いていた二羽の山鳩。
一目見て「美味しそう」と思ってしまう私はなんて罪な人間なのだろうか。
コジュケイも山鳩も皆幸せそうにふっくらと太って見える。ああ美味そうだ。
本当にごめんなさい。
せっかくのいい話「まめだ」が泣きますよ。
何も知らずにマイガーデンを歩く鳥の姿は本当にいじらしくてかわいいので、もちろん捕って食べたりはしません。

今は心も揺れ動く、待ちに待ったリアルジビエの季節。
ウシシシッシギイ、今夜はジビエです。

2010_11_29-3

( ほうれん草もこの時期ならでは
        かつ節と少しのお醤油だけで本当に美味しい )


連載情報「新・餓狼伝」 

双葉社の「小説推理」誌上で「新・餓狼伝」連載中です。
小説推理 2011年1月号 夢枕獏 新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 二章 小武士 

小説推理2011年1月号

平成22年11月27日発売
発行所:双葉社
特別定価:八八〇円(本体八三八円)

小説「大帝の剣」連載180回!

 夢枕獏「大帝の剣」は、週刊ファミ通での連載が、180回を迎えました。
記念すべき大帝の剣の連載、第180回は「 天魔地獄編 十章 天球無辺 9(承前)」です。
物語は、クライマックスへ向けてどんどん盛り上がっています。

週ファミ1147


週刊ファミ通 2010年12月9・16日号 通巻1147号
2010年11月25日 発売
発行所:エンターブレイン

「楊貴妃 京都合宿」第八回

楊貴妃京都合宿8-1
楊貴妃京都合宿8-2
楊貴妃京都合宿8-3

 ついでに逢坂山まで足を伸ばして、蟬丸神社へ。陰陽師の話で蟬丸の出てくる「逆髪の女(ひと)」を書いた直後だったので、書いた後の取材のようなものです。
 近くの山から京が見えるかと思ったのですが、やはり、見えませんでした。

アマチュアの心が氷をとかす by yy

音楽というものは楽譜という氷の塊の中に閉じこめられた生き物で、演奏家たちは、彼らの心の熱でもってその氷をとかし、音の世界を解放し、とり出してくる仕事に一生をかける人種なのだ。
音楽展望より 吉田秀和氏

2010_11_26-1

( 大室さんのガラス 
      ハートの中に込められた青い花たち   )


楽譜を氷、演奏家の心がその氷をとかすーー
そういって、わかりやすく表現された吉田氏。
では、ジャズではどうなのでしょう。
吉田氏の表現をお借りして私はこのように考えてみました。

アルバムという氷の中に閉じこめられたジャズという生き物。私たちは、こころの熱でもってその氷をとかし、感覚を解放し、とり出してくるそのことにすべてをかけるアマチュアなのだ。

ジャズはもちろんライブが一番。ですが、もちろん私はアルバムもよく聴きます。
アルバムはデザインされこの世の中に送り出されたもの。
だから、作り手の感覚が手触りできる。
二次元、三次元と感覚を紐解いていく作業をひとり心から楽しむことができる。
私はいつも深夜のひとりジャズバーで、この密やかな作業をニタニタと、ひとり悦に入ってます。それは本当に楽しくて私には貴重な時間です。
心はプロではなくまったくアマチュアです。

11月初め、私のレーベルから新譜が出て、いろいろな方に新譜を雑誌で取り上げていただき恐れ多いばかりです。
本当に恐縮しています。
もちろんレーベルは仕事としてやっていますが、音楽を聴くということは私にはアマチュア以外の何ものではないのです。

2010_11_26-2

( 11月はもしかして一番美しい季節なのかも )


『Plastic Moon』のアルバムの売れ行きも気になる毎日。
昨日は銀座山野楽器まで行って来ました。
自分の作ったアルバムがCDショップに並ぶ姿を見るのは本当に勇気がいるもの。
発売から3週間。
まだ、平台に並べておいてありました。
とても目をひくディスプレイです。売り場の方の熱のこもったディスプレイです。
他のジャズのジャケットに混ざり、驚くくらいに美しく(これってかなり偏った見方かも)違和感なく並べられていました。始めはあのシンプルなジャケットデザインで果たしてショップの中で耐えられるのかと思いましたが。
我が息子は驚くくらい健闘していました。
ああ、こうやって店に並べられて売られていくのか。
心の底にある惑いのリボンがほどけたような感慨深い一瞬でした。

このアルバムは12月にデンマークからリリースされる予定です。
日本から輸出するとなると現在の驚異的な円高と関税。これは日本の小さなレーベルにとっては目の前の大きな障害です。そういうわけでデンマークのレーベルに販路をバトンタッチすることにしました。
ジャケットデザインも北欧風にデザインされ、クリスマスシーズンの北欧の店頭に並びます。
そして春になったらデンマークから世界に向けて輸出されることになると思います。
3人のアーティストの作った『Plastic Moon』は、世界のどこかの誰かのこころの熱で溶かされ、また新しく育っていくことでしょう。
そう願っています。

思えば、本当に恵まれた幸せなヤツです。

2010_11_26-3

( コペンハーゲンのバーで飲む焼酎 おつだね
     「日本から来た」と言ったらすぐに出してくれた
        デンマークで焼酎はあまり飲みたくなかったけど…  )

2010年12月10日発売予定!  新刊のお知らせ

著者: 文=夢枕獏 絵=村上豊
書名:陰陽師 鉄輪
目次:
陰陽師 鉄輪
鉄輪恋鬼 孔雀舞(かなわぬこいはるのパヴァーヌ)

あとがき 夢枕獏
あとがき 村上豊

絵物語 陰陽師 生成り

カバー装画:村上豊
カバーデザイン:中川真吾

発行所:文藝春秋
奥付発行日:2010年12月10日
ISBN978-4-16-752822-5
定価:本体600円+税

初出
「鉄輪」 オール讀賣 1996年9月号 『陰陽師 付喪神ノ巻』
「鉄輪恋鬼 孔雀舞」 単行本書き下ろし

単行本『陰陽師 鉄輪』2005年6月刊

「楊貴妃 京都合宿」第七回

楊貴妃京都合宿7-2

 五日間合宿の合間に、ぼくは半日抜け出して、比叡山に登って、常行堂まで。

楊貴妃京都合宿7-1

 宿神、魔多羅神の取材です。

プロフィール
NEW 新着書き込み
日記アーカイブ
記事検索
モバイル版ブログ
QRコード
過去BBSアーカイブ