夢枕獏公式Blog「酔魚亭」

2010年02月

シルコとココア

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「ネコの舌」というお菓子
      このイラストのこの古さがたまりませぬ。



爺さんが婆さんに
「おい、シルコを飲みに行こうぜ」と。
婆さんは目を輝かせて
「まあ、素敵。それってどんな飲み物?」って。

どうして爺さんが婆さんを汁粉飲みにいこうぜと誘ったのか。

何の意味もない、爺さんにとってはお茶しようぜのノリだっただけと思うのですが。
婆さんは爺さんの発音するシルコ(汁粉)をどこか遠い国の飲み物と勘違いし、ときめいた
それだけの、楽しい他愛のない話です。

さて、爺さんと婆さんはシルコを飲みに喫茶店へ。
入るなり爺さんは汁粉をオーダー。
ですが今時の普通の喫茶店でそんなもの置いてあるところはほとんど皆無と言ってもいいでしょう。
その意味不明のオーダーに「えっ」と首を傾げるウェイトレス。
爺さんは淋しく、メニューを手に取り遠目で見ながら、汁粉に一番近そうな味であるだろうココアを注文したのでした。
「じゃあ、ココアを」
またまたウエイトレスが「えっ」
よく見るとそれはココアではなくコーラ。(ぜんぜん違うじゃん)
そこで優しい婆さんがすかさず「ウインナーコーヒーはどうですか」
「なんじゃウインナーコーヒーって」
「シルコに一番近い飲み物ですよ、この中で」
というわけで、爺さんはウインナーコーヒーを注文。少しおしゃれに中欧の紳士風飲み物をと言ったところで落ち着いた訳です。

シルコならぬココアならぬウインナーコーヒーで暖まり、喫茶店を出て外に出れば吹く風はどこか優しげ。
道路脇には雪がまだ残っていますが、蓬の芽が黒い土の間から顔を出しています。
爺さんは少年のような遠い眼差しで空を見つめ、空気を思い切り吸い込みしみじみと思うのでした。
今年も、ああまた冬が無事越せてよかったなあ。


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 COFFEに浮かぶクリームを見ていると一緒に心がとろけていきます。


シルコという響き、なんだか遠い国の不思議な響きです。
でも漢字で書くと、汁粉なんですねー。
なんで汁粉なんだろうって少し考えてみました。
<汁粉>
小豆のあんを湯で溶いて煮立て、これに切り餅、含め栗などを入れたもの。
京阪地方では善哉(ぜんざい)という。(ブリタニカより)

呼び方は粉汁でもいいわけですよね。どうして汁粉なのでしょう。結論でません。
家にある様々な文献を当たってみましたが載っていません!不思議です。
今年はいっそのこと、なぜ汁粉はシルコというか、これをテーマにしましょうか。



香港のお汁粉の話を少し。

香港の人たちはお汁粉が大好きで毎日のように飲むのだそうです。
香港の洪翠娟さんの書いた『香港甜品』をみると本当にいろいろなお汁粉が載っています。所変わればお汁粉も変わるものなのですね。
暖かいお汁粉は現地では熱糖水(トンスイ)というそうです。
銀杏入り花生(ピーナッツ)、緑豆、杏仁、胡麻、南瓜、ココナッツのお汁粉などなど。

書かれてある中で一番おいしそうなお汁粉は、マレーシアから伝わったとされるミックス豆汁粉。
小豆、赤インゲン豆、白インゲン豆、タロイモ(里芋でも)などなどを入れて煮込んだお汁粉。甘い豆のスープです。
こういう甘いスープはそういえば、台湾の九分でもデザートで食べたことがあります。
台湾のは冷たい冷やしぜんざい風でしたが。
色とりどりの豆の甘いスープは体を温める、心にも優しいデザートです。
マレーシアから伝わったとされるそのミックス豆汁粉には仕上げにココナッツミルクを入れます。

香港で飲む胡麻のお汁粉もとても美味しいお汁粉です。
香港の洪さんのお店、尖沙咀にある糖朝で食べるお汁粉が一番。東京青山にも出店がありますが、やはり香港のお店の方が断然美味しいです。お砂糖の甘みが少し優しいような気がするのですが、気のせいでしょうか。

この本の中に書かれているデザートで、もうひとつお薦めなのが、生姜牛乳プリン。
生姜の絞り汁大さじ一杯分を器に入れ、それにカップ一杯弱の70度に温めたお砂糖入り牛乳をぶち込んで作るだけのゆるゆるプリン。
それだけで固まる不思議なプリンです。
冷めたらレンジで再び熱くしていただくと体がポカポカ暖まって、とても美味しい一品です。

ジャズの話もしたいところですが。
大変なのです、今。
リリースされたばかりのCDのことで頭が一杯で、しゃべればその話になってしまいます。
yyとクモリンの二重人格に徹せねば!ということで、あえて違う話をさせていただきました。
失礼いたしました〜。


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 これが熱々生姜牛乳プリンです。
  生姜ブームの今、なんだか体に良さそうな気になってきましたんねん。



文庫版『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四』発売

空海の若き日の冒険、堂々完結!
徳間文庫創刊30周年記念作品


沙門空海文庫巻ノ4

著者:夢枕獏
書名:『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四』

目次
第三十三章 敦煌の手妻師  
第三十四章 ライチ  
第三十五章 温泉宮
第三十六章 宴の客
第三十七章 慟哭の旅
第三十八章 宴の始末
結の巻 長安曼荼羅
転章 風止まず

初刊本あとがき
参考文献

解説 小谷真理

カバー画:立原位貫
カバー書:岡本光平
カバーデザイン:岩郷重力+WONDER WORKZ。
発行:文徳間書店
奥付発行日:2010年3月15日
定価:本体667円+税)
ISBN978-4-19-893135-3

2004年9月に徳間書店より刊行されたものの文庫化です。

文庫版『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』発売

弘法大師 空海の若き日の冒険を描く「徳間文庫創刊30周年記念作品」


文庫 沙門空海 巻ノ三

著者:夢枕獏
書名:『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』

目次
第二十三章 秘牡丹
第二十四章 第二の文
第二十五章 恵果
第二十六章 呪法宮 
第二十七章 胡術
第二十八章 蠱毒の犬
第二十九章 呪法合戦
第三十 章 幻法大日如来
第三十一章 胡神  
第三十二章 高力士

解説 日下三蔵

カバー画:立原位貫
カバー書:岡本光平
カバーデザイン:岩郷重力+WONDER WORKZ。
発行:文徳間書店
奥付発行日:2010年3月15日
定価:本体667円+税)
ISBN978-4-19-893134-6

2004年8月に徳間書店より刊行されたものの文庫化です。

連載情報「宿神」

「一冊の本」2010年3月号に、
夢枕獏「宿神」 第二十三回 【巻の十 乱勃発】が、
掲載されています。


一冊の本10年3月号

 朝日新聞出版『一冊の本』3月号
 発行:2010年3月1日
 発行所:朝日新聞出版
 定価:100円(本体95円)

文春文庫「楽語 RAKUGO」発売

3月10日 文春文庫「楽語 RAKUGO」発売!

 夢枕獏が、自ら席亭となり、現在、大注目の落語家、講談師たちと新作でコラボレーション。
 夢枕獏作の五作と落語家、講談師による五作を収録した豪華誌上寄席の開演、開演!

楽語 文春文庫

著者:夢枕獏 林家彦いち 三遊亭白鳥 神田山陽 春風亭昇太 柳家喬太郎
書名:楽語 RAKUGO  --席亭 夢枕獏・爆笑SWAの会--


目次
平成 わ 楽語大全
 夢枕獏
その一
史上最強の落語
その二
カニの恩返し
その三
陰陽師・安倍晴明化鼠退治
その四
ウルトラマンはどこですか?
その五
鬼背参り


すばる寄席

全身日曜日      林家彦いち
小説 任侠流山動物園 三遊亭白鳥
新 黄門漫遊記    神田山陽
自殺自演       春風亭昇太
火打ち駕籠      柳家喬太郎

夢枕獏×SWA 激突座談会!
 そもそもSWAってなによ!?


カバーデザイン=中川真吾
カバー写真
寄席写真=武藤奈緒美
ベルト写真=森 健太郎
発行=文藝春秋 文春文庫
奥付発行日=2010年3月10日
定価=本体667円+税
ISBN978-4-16-752821-8

本書は集英社より2006年1月に刊行された『楽語・すばる寄席』を文庫化にあたり改題したものです。
収録作の初出は、集英社「小説すばる」2005年1月号〜5月号、8月号。


「宗像大社祭」第5回 最終回

宗像大社5-2

 沖ノ島の社。
 大きなふたつの岩にはさまれております。


宗像大社5-3

 社の裏手にある岩石祭祀のおこなわれていた岩の上。
正木先生と一緒です。


宗像大社5-1

 中央の岩は、ストーンサークルみたいなもの。

「宗像大社祭」第4回

宗像大社4-1

宗像大社4-2



 先に着いた人から、全裸で海へ入って禊ぎをします。
 ぼくもやりました。しっかり、裸をテレビに撮られてしまいました。

連載情報「大江戸恐龍伝」

「本の窓」2010年3月4月合併号に、
夢枕獏「大江戸恐龍伝」 第七十七回
二十一章
源内蓬莱宮国の由来を神女より聴きてたまがりし語(こと)
一(承前)、二
が掲載されています。


本の窓10年3・4月号

 小学館『本の窓』3月4月合併号 特集/大学と大学生の温度差
 発行:2010年2月20日発売
 発行所:小学館
 定価:100円(本体95円)

連載情報「闇狩り師 キマイラ天龍変」

 徳間書店『月刊COMICリュウ』2010年4月号
 夢枕獏×伊藤勢「闇狩り師 キマイラ天龍変」が掲載されています。
 乱蔵の限界を上回るキマイラの力!
 危うし乱蔵!
 
 
 コミックリュウ2010年4月号

 徳間書店『月刊COMICリュウ』2010年4月号
 発行所:徳間書店
 定価:600円(本体571円)


闇狩り師キマイラ1巻


 「闇狩り師 キマイラ天龍変」単行本第一巻
  大好評につき緊急重版決定!

連載情報「大江戸釣客伝」

小説現代2010年3月号に、夢枕獏「大江戸釣客伝」第三十一回〈巻の十七 松の廊下〉が掲載されています。

元禄十四年三月十四日 いよいよ江戸城で、天下の大事件が―。


小説現代10年2月号

 『小説現代』3月号 〈時代小説特集 江戸に生きる〉
 発行:2010年3月1日
 発行所:講談社
 定価:940円(本体895円)
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