夢枕獏公式Blog「酔魚亭」

2009年11月

連載情報「大江戸釣客伝」

小説現代2009年12月号に、
夢枕獏「大江戸釣客伝」第二十八回〈巻の十五 島流し〉が掲載されています。
潮湖(後の英一蝶)は、いよいよ三宅島に島流しに....


小説現代09年12月号


『小説現代』12月号 〈時代小説特集 運命を決めたあの一瞬〉
発行:2009年12月1日
発行所:講談社
定価:940円(本体895円)

連載情報「宿神」

「一冊の本」2009年12月号に、
夢枕獏「宿神」第二十回【巻の七 乱前夜】・【巻の八 為朝異聞】が、
掲載されています。


一冊の本 09年12月号


朝日新聞出版『一冊の本』12月号
発行:2009年12月1日
発行所:朝日新聞出版
定価:100円(本体95円)

連載情報「大江戸恐龍伝」

「本の窓」2009年12月号に、
夢枕獏「大江戸恐龍伝」
 第七十四回 二十章 源内 海神宮(わたつみのかみみや)に行きて後(のち)黄金を見ておおいにびっくりする語(こと)
が掲載されています。


本の窓09年12月号


小学館『本の窓』11月号 特集/なるほど、地図はおもしろい
発行:2009年11月20日発行
発行所:小学館
定価:100円(本体95円)

『陰陽師 夜光杯ノ巻』文春文庫

 博雅の名笛「葉二」が、消えた。代わりに枕元に落ちていたのは、黄金の粒。はたして「葉二」はいずこへ…。
「龍神祭」「月琴姫(げっきんひめ)」など全九話を収録。
 晴明と博雅が都の怪事件を解決する「陰陽師」三年ぶりの短篇集。
 35周年を迎えた文春文庫から発売されます。


陰陽師 夜行杯ノ巻 文春文庫

 
著者:夢枕獏
書名:陰陽師 夜光杯ノ巻
目次:

月琴姫
花占いの女
龍神祭
月突法師
無呪
蚓喰法師
食客下郎
魔鬼物小僧
浄蔵恋始末
あとがき

装画:村上豊
カバーデザイン:中川真吾

発行所:文藝春秋
奥付発行日:2009年12月10日
定価:本体552円+税
ISBN978-4-16-752820-1

この作品『陰陽師 夜光杯ノ巻』は、文藝春秋から二〇〇七年六月に単行本として刊行されたものです。

花に出会い花を飾り花を供える

平家物語に出てくる建礼門院。
壇ノ浦の戦いで入水、そして不本意にも助けられた後、大原に籠って平家一門と安徳天皇の菩提を弔う彼女の元へ後白河法皇が訪れるシーンがあります。
有名な「大原御幸」です。
庭の若草茂りあひ、青柳糸を乱りつつ、池の萍(うきくさ)浪にただよひ、錦をさらすかとあやまたる・・・
初夏の大原の寂光院とその周辺の様子が美しい文章に綴られ、今から始まる出会いのシーンを強く強く印象づけています。
「女院はいづくへ御幸なりぬるぞ」と仰せければ「この上の山へ、花摘みにいらせ給ひてさぶらふ」
建礼門院は、後白河法皇が訪ねて行った時に、裏山へ花を摘みにでかけていて不在だったのです。彼女が摘みに行っていたのは仏に供える花ですね。しばらくして山から彼女が花籠を持って岩つつじを抱え帰ってきます。その姿をみて法皇は嘆きます。「まことにおいたわしいことだ」と。
ですが、私的にはそのシーンでぐんと彼女が私の中に近づきました。
建礼門院が近くの山で花を摘み、それを供えて菩提を弔うその姿、とても美しいと思います。
仏教用語、自然の情景、古の地名が音楽のように散りばめられ話がすすめられていく平家物語、いいです。


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11月末の庭、落ち葉に埋もれクリスマスローズが出番を待っている。


花を贈ったり、供えたりする、その文化はいつ頃からはじまったのでしょう。
宮崎駿のアニメ、天空の城ラピュタの中でもロボット兵がお墓に花を供えるシーンが出て来ます。そのシーンだけで、私には宮崎さんの想いが伝わって来ました。

花を飾るということが大好きな私。
海外に行くと、まず花屋を探して歩きます。
ホテルに滞在する時に自分の部屋に花を飾るためです。自分のために花を買うことがとても好きなのです。少しでいいのです。一輪でもいいのです。
気に入った花を買い、ホテルの部屋のコップに差すだけで、その空間が自分のための空間に変わります。


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 コペンハーゲンのテーゲアンデルセン この花屋はとてもおしゃれです。
  先日入った時はキース・ジャレットが流れていました。多分キースでした。



なぜこんな花のことを書き出したかというと、もうすぐ亡くなった母の9回忌。大好きだった母のことなのに、すぐに命日を忘れてしまう私たち(私と姉のことです)。
もう本当にアンポンタンなんだからーっと、自分たちを責めてばかりなので、命日にお花を贈ることにしました。忘れないようにあらかじめお花やさんに手配して。
その手配をしたのが今日だったので、こんな文章を書いてしまいました。

そういうことでした。
では、では。
またまたジャズで締めくくりますか。

Jens Bredsdoffのシンプルな野の花のイラストが印象的なジャケット。
Ulf Wakeniusのアルバム「FOREVER YOU」
その中に入っているForever you。
この曲はベースのLars Danielssonの曲。
pianoのCarsten DahlもdrumsのMorten Lundもこの曲の中で一緒になって一つの歌を静かに歌い上げています。それはもしかして誰かに捧げる歌かもしれません。
コペンハーゲンに向う飛行機の中で私のヘッドホンから思いがけずこの曲が流れて来た時に、驚きました。素晴らしくきれいな情景が浮かんできて・・・

シンプルな野の花のイラストのジャケット、プロデュースをしたのは、あの「孤ペン波舷氏」なのでしたっ。


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 これがそのジャケットとCDです。この感じなんだかいいでしょう?

「南アフリカ 釣りの旅」第40回

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 宿を庭から撮りました。

「南アフリカ 釣りの旅」第39回

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 宿の壁。なかなかいい雰囲気です。


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 佐藤さん、朝食です。


ミルクティーの誘惑

寒くなると飲みたくなるのは、喫茶店に入って飲む暖かい紅茶。
それもロイヤルミルクティー。
ロイヤルと聞いただけでなんだかものすごく優雅で豊潤な紅茶なのではないかという錯覚に陥り、即注文。
家でも暇さえあればこの時期、大好きなコーヒーではなく、なぜか熱々ミルクティーばかり飲んでいます。私のミルクティーはいわゆる牛乳と紅茶の半々割りをレンジで熱くして飲むだけの話です。
時々それに少しだけパキスタンの塩を入れて、それにエシレのバターも少し加えて、国籍不明ミルクティーにして飲みます。
誰もまねできない私だけの変則ミルクティーです。
この感じは昔行ったウルムチの近くのパオで飲んだお茶、バター茶のイメージです。
でも遙か昔なので記憶は微か。多分、こんな感じだったというだけです。
それに賛否両論ある変な味です。まねしない方が身のためです。


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ウルムチは旅の途中の私にとって天国のような場所でした。
中国の北京からいろいろな土地経由でシルクロードを旅してトルファンに着いたのですが、そこは昼夜の気温の差が30度くらいの、埃と砂の、空気がばりばり乾燥した場所。旅の疲れが出てあっというまに体調を崩してしまいました。砂漠の劣悪な環境です。
その灼熱のトルファンを出て、ずっと続いていた砂漠地帯を過ぎて、ウルムチにさしかかった時、峠を車で越えたのですが、目の前に素晴らしい草原が広がっていました。それがウルムチの平原でした。ウルムチーっ!素晴らしいぞーっと思わず叫びました。
山には木が茂り、水が流れ、草が茂っている、そのイメージは中央アジアというより私にはヨーロッパのイメージでした。その土地に川が流れ、その土地に水があるということがこんなにも素晴らしいこととは・・・。

懐かしいウルムチ。私が行ったのは30年くらい前のこと。
現在ウルムチは漢民族とウイグル族の対立でおかしなことになっています。昔は民族同士の不満の種はもちろんありましたが、それでもこれほどの激しい対立はなかった。
暴力の連鎖です。誰かが扇動し、誰かが焚き付け、誰かが不安になる。そして報復行為がおき、お互いの不信感がつのり、と言った連鎖。
人は弱く愚か。でも自分の感覚を信じないで誰の感覚にたよればいいというのか。
その頼るべき自分の感覚さえも否定されてしまう暴力の連鎖。
普通に生活する人たちがそこにいて、日々の暮らしを営み、家族を大切に思い、隣人を気遣うだけだったのに、誰がこういうことを扇動するのか。愚かな組織の愚かな一部の人間が暴走するだけでこんなにも愚かな連鎖が続いていくのです。

いけないっ。またまた怒りが込み上げてきました。
いい思い出のある、思い入れの強い場所がとんでもないことになっていると「誰のせいだーっ!」と怒りたくなるのです。
私の中にあるのは、イデオロギーでも大義名分でもありません。ただそこの土地に暮らす人を想う、その大切な想いだけです。



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 いつも何かを考えている私の机の上の羊たち。




ミルクティーは、寒い午後のお茶。街を歩いていて落ち着きたくなると、さっと喫茶店に入り注文。それからおもむろに懐からiPodを出してジャズを、いえ、バックから文庫本をとり出して読み始めます。
時々無性に読みたくなる本『武満徹 言葉の海へ』彼の文章は私のペースにぴったりと合います。静かに静かに語りかけてくる彼の音楽への想いが、いつも大切なことを私に気づかせてくれます。
つい忘れてしまう何か大切なことです。


最後にまたまたこの気持ちにピッタリのジャズをひとつ。
エラ・フィツジェラルドの A House Is Not A Home 。
大好きなエド・シグペンが、エラの声に寄り添うようにハイハットをシンプルに合わせるだけの、そしてかすかにシンバルをというだけの音でサポートしています。

家は大切。
家は帰って行く場所。
家を失ったたくさんの人に、温かい、帰る家が早くみつかりますように。


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 琵琶湖の湖北にて 左奥に見えるのが竹生島
     渡り鳥のサンクチュアリ。素敵な共存仮住まい用鳥団地。

「南アフリカ 釣りの旅」第38回

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 宿の中の風景です。

「南アフリカ 釣りの旅」第37回

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 帰りは、洋ナシが落ちているのを見つけて、ひろって食いました。
うまかった。
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