私が山小屋に一番お世話になっていたのが、二〇代、三〇代の頃です。一時はそこで働いていたこともありました。当時はテントなど山の用具はまだまだ重く、体力のない私にとっては、山小屋の存在はまことにありがたいものでした。山小屋がなくなるということは、我々のような高齢者や体力のない者にとって、入ることのできる山が限られてしまうということです。安全な登山をするにあたって、緊急避難のできる山小屋があるということは、非常に心強い。ぜひ、ご協力をお願い致します。

                           夢枕 獏



「山小屋エイド基金」について

 コロナ禍で登山を取り巻く状況も大変なことになっております。
 現在、各地の山小屋で通常通りの営業ができなかったり、富士山や南アルプス南部など、今シーズンの営業を休止してしまったところが出てきています。
 北アルプスの山小屋も通常ゴールデンウィークから営業するところを夏山直前の7月まで休業せざるを得ない状況となっています。
 山小屋の休業は、外出自粛要請の影響もありますが、山小屋という特殊な状況では「3密」を避けることが難しく、街のホテルのように、徹底的な消毒などもできないことも理由にあります。
 このままでは廃業してしまう山小屋が出てくる可能性があり、山小屋の廃業は登山文化の衰退、登山そのものの危機にもつながります。
 これらの状況を見て、山と溪谷社としてできることはないかと考え、山小屋を援助する「山小屋エイド基金」というクラウドファンディングを立ち上げることになりました。

                                  山と溪谷社

https://motion-gallery.net/projects/yamagoya-aid