03-29-01

「宿神」 キャラ立てのおもしろさ ー 今際の際の台詞 ー
「あなたさまのために、あなたさまに見守られながら、笑みをうかべて死ぬることにござります。あちらは、それほど悪いところではござりませぬと伝えたくて・・・」
『一冊の本』(朝日新聞出版)に連載中の「宿神」(夢枕獏)第48回「同行二人」より

これは西住が死ぬ間際に西行に向かい発した台詞。(何と美しい言葉、私も死ぬ間際にはこう語って死にたい)
あまりに感銘を受けたので「宿神」の作者であるB先生に、今際の際の台詞についての話を伺いました。
(文覚も清盛も「宿神」に登場する人物です)
仮に台詞を考えてみたら、例えばこうなるのだそうです(いずれも西行に対して今際の際に語られる台詞)

1)「あちらは、それほど悪いところではござりませぬと伝えたくて」(西住)
2)「わしは地獄へ行く。おまえはどうせ極楽じゃ。ゆえにまたあの世で会おうなどとは言わぬ」(文覚)
3)「あの世などあろうはずがない。今生の別れじゃ」(清盛)

もしこの世を去る際、あなただったらどの言葉を選びますか?
凄まじくキャラ立てされたこの「3人」対「西行」を中心に物語が編まれていく『宿神』は今年9月に朝日新聞出版から発売開始予定です。

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写真にあるイラストは、飯野和好さんによりキャラ立てされた西住です。(朝日新聞出版「一冊の本」より)

上記の文は、もう一つのブログ、ジャズレーベルのブログに思わず書いてしまったものです。
やはり収まる場所へ収まった方が・・と、こちらのブログの管理人である尊大なるブログキーパーのN氏にお願いして掲載させていただきました。
このところのご無沙汰、平にお許しください。「何?そうだったの、ちっとも知らなかったよ」でいいんですが。
facebookを日本でも友人の方が続々と始められ、facebookのフォローも楽しくてあれもこれもと時間が経つばかり。
(もともとでしたが)ますます時代が読めなくなってきました。
レーベル音楽関係のお仕事のほうももう複雑すぎて意味がわかりましぇん。ひところは配信の時代でしたが、今はYouTubeなど無料サイトがますます盛んになりすべてが今混沌低迷状態です。
音楽配信をする側の人間として紆余曲折、そして出した結論は「ついていけないかも」。

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そして。
やはりパッケージを丁寧にひとつひとつ作って行くしかないな、と。
というわけで凝りもせずジャズの新しいアルバムを今、作成中。
レーベルCloudが作成したアルバムも今回のアルバムで7枚目になりました。レーベルと共にどこまでもいく(ホントかー)という素晴らしい方もいらっしゃり本当に涙がでるほど嬉しいです。でも今、実際はパッケージ販売は絶望的崖淵。ならばせめて沈没しないように潜航航行でいくしかない。
欲を出さずに地道に作れということですな。

今回も海外で仕入れてきた音源。
普通はこれをプラケースに閉じこめて費用も抑え簡単に作るのですが、それではやはりつまらない。それだったら輸入盤を何の先入観もなく聴くのが一番です。
レーベルの意図は多分もっと違う場所にあって、デザインされたものを作りたい、その一念でミュージシャンとライセンス元を口説くことから始めています。といっても意味がわからないですよね。本当はそんな蘊蓄はどうでもいいこと。

今回日本に初めて紹介されるキラ・スコーフというデンマークの女性歌手。
作成しているのは、キラがビリー・ホリデイを歌ったアルバムです。5月の発売に向け最終段階まできました。
昨夜、彼女の長いインタビューの回答翻訳文が届き、編集し、とある編集部へ納品したところです。
「どんなことに留意してこのアルバムを作ったのですか」という質問にキラが答えた文中、とても印象的な言葉がありました。同じ想いです、私も。

「今の自分に正直でいること。これまで書かれてきた中でも最高のものを歌いたいということ。名曲と肩をならべられるような曲を自分でつくること。これは私の夢の実現だったのです」キラ・スコーフ