BACK TO THE BASIC
「原点に帰れ」とジャズメンが出すアルバムはどれもおもしろいです。
皆あの頃のJAZZが好きなのだ。
そう。私もあの頃のJAZZが好きなのだ。
あつい熱の塊のあの頃だ。
人によっての「あの頃」は、いろいろあるのだろうけれど。

2012.01.12-1


1963年デンマークコペンハーゲンのカフェモンマルトルでのサヒブ・シバブのライブ。
そのライブを収めたアルバムの名は、サヒブズ・ジャズ・パーティ『Sahib's Jazz Party』(DEBUT)
サヒブ・シバブは1925年ジョージア州生まれ黒人のリード奏者。
このアルバムでは、まだ若かった当時17歳のペデルセン(b)のベースと23歳アレックス・リール(ds)の力強いリズムがうねっています。
ペデルセンは50代の若さで惜しまれ亡くなってしまいましたが、アレックス・リールは今70歳。時々ツアーで日本にもやって来ているバリバリ現役のドラマーです。
このアルバムからは、当時のデンマークの熱いライブハウスの空気がぐいぐいと伝わって来るはず。「4070Blues」の始まりからあなたは心をわしづかみにされるはず。
どんなにECMの音にのめり込んでも、美しい北欧の音に惹かれても、私はこんなJAZZが好きなのだーっ。
私にとってのJAZZはこの音が原点。
この音源の、このライブの頃のコペンハーゲンに脱帽です。
ヨーロッパの片隅のこの街のどこにこんなエネルギーがあったのだろう。
1960~70年代にアメリカから多くのミュージシャンがデンマークに移住したけれど、この街はそのアメリカのジャズを丸ごと呑み込んだのだ。
北欧の中でも独自のハードバップ路線を行く国デンマークの持つ優しさと包容力。クラッシック音楽指向と彼らの音に対する感性。
デンマークのジャズの包容力に惹かれ続けて、自分でレーベルを作りここまで来てしまいました。初めに作ったライブアルバム『Someday.』は自分の中でもこの『Sahib's Jazz Party』に敬意を表したつもりです。

2012.01.12-2


誰が何と言っても、この『Sahib's Jazz Party』の熱さは本当に素晴らしい。
この熱が私の原点です。
こんなに楽しくてこんなに熱い。どこも難しくはない音楽。蘊蓄なんか何もいらない。
この『Jazz Party』LP盤を実は知り合いのデンマーク人も探していたそうで、来日中に行った銀座の山野楽器で、セール中の中古レコードの中に偶然に見つけて本当に喜んでいました。そのデンマーク人とはデンマーク某レコードレーベルのプロデューサー。
えーっ、デンマークジャズ人のあなたも持っていないデンマーク盤が日本にあったの?
実は日本はかなりのマニア市場で、けっこうな掘り出し物があるそうです。
私はその方面は全く詳しくないので「へええ」と聞くのみ。
ちなみにJAZZPERSPECTIVE(ディスクユニオンが出している季刊誌)に掲載されたディスクユニオンのバイヤーの廃盤座談会を見てみてください。すごいです。
全く意味がわかりましぇん!

JAZZの仕事を始めたばかりの私は「原点に帰れ」どころではなく今だけで精一杯。
ですが、今年は新年から『SAHIB'S JAZZ PARTY』を大音量でこっそり(矛盾するかも)聴いていました。
いつもこの原点を忘れないようにしなければ。
大好きな原点。

こんな私です。今年もどうぞよろしくお願いします。

2012.01.12-3