生活。
よい仕事をしたあとで一杯のお茶をすする
お茶のあぶくにきれいな私の顔が
いくつもいくつもうつっているのさ
どうにか、なる。　　　　　　　太宰治

2011_04-01-1

”うつわ菜の花”の壁にある神林學さんの作品。


４月になりました。
４月になると、私が高らかに歌い始める歌、April Come She Will。
ポール・サイモンの歌う「４月になれば彼女は」は、人生の無常を歌うすこしせつない歌。
歌詞の意味を探れば大変に複雑なものも見えて来るこの歌ですが、意味よりも先に、単純な私の耳に入って来るのは「April」という、やわらく甘い言葉です。

この国にとっての厳しい時代の始まりでもあるかもしれなかった３月というカレンダーの一枚がめくられて、４月。
新しくいろいろなものが動き始めました。
厳しい現実の日々。ですが一方、あまりに亡くしたものが大きすぎて「前しかもう見ないぞ」と胸をはろうとしているたくましい私たちがいます。多分４月はその始まりの月です。


冒頭のタイトルにも使った「お茶でも飲みませんか？」
行き詰まった時にかけられるこの言葉には何倍ものエネルギーをもたらしてくれる魔法のような効果があります。
「April」という甘い言葉をお茶菓子に、ゆっくりとお茶でも飲めたらいいです。
まあ珈琲好きの私としては、「美味しい珈琲でも飲みませんか？」のほうがいいかなあ。「美味しいワインでも」だったらもっと嬉しいけれど。。

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　中庭と奥の間。”うつわ菜の花”で。
　　　　　　　　　


そういうわけでこのあたりのお知らせを少し。
美味しいお茶とお菓子と展示会のお知らせです。

今回「陶素人展」陶芸展（４月４日まで開催中）を行っている小田原の「うつわ菜の花」
小田原駅前にある「暮らしの道具店。」で、４月９日から、「東日本大地震支援展。」というイベントが始まります。
多くの物づくりの人たちからの作品提供によるチャリティー展です。

金塚晴子さんの手作りの和菓子＜よもぎとさくらの道明寺もち＞も４月１０日（日）１３時に登場します。（美味しそう！売り切りですのでお早めに）これは抹茶付きで５００円。

夢枕獏の生原稿も出品させていただくことになりました。限定で最新作の「陰陽師」生原も出ます。値段は未定。
その他にも安土忠久さんのガラス、黒田泰蔵さんの器、森岡成好さんの器、くら田たまえさん、他にもたくさんの作家の方が作品をお寄せくださるとか。魅力的な作品を作られている方ばかりです。
そして、CloudレーベルのCD『Gershwin. 』も隅に（本当に陰ながら）出品させていただきます。

今回の売り上げ金はすべて、現地で支援活動を行うモンベル「アウトドア義援隊」の代表辰野勇さんへ託されるそうです。

満開から葉桜へ。桜の美しい小田原で、美味しいお茶でもいかがですか？
道明寺粉のお茶菓子でも買って、菜の花から歩いて５分の小田原城址公園の桜を見ながら、自動販売機のお茶でもどうでしょう。（ああ、いつもながら色気ないんだよなあ）
そして、ゆっくりと流れるマグナス・ヨルトの『Gershwin.』（ガーシュイン）の音楽でもいかがですか？（なんだ、これが言いたかったのか）


＜菜の花暮らしの道具店　東日本大震災支援展＞
４月９日から４月１７日
午前１１時から午後５時まで　会期中無休

菜の花　暮らしの道具店　のマップはこちらです。
詳しいこともこちらからどうぞ。

http://www.douguten.com/map/index.htm#

2011_04-01-3

　桜の花びらで飾られた豪華な「小田原丼」を初めて食べてみた。
　美味しくてびっくり！　
　小田原駅の中にある”魚国”で。