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ろうそく。
テーブルの上に置かれたわずかな時間のかたまり。解けだす刹那を楽しむ１２月の夜の旅です。
ゆれうごく焔（ほのお）のリズム、見えますか。


このところ時間さえあればガーシュインを聴いています。
作曲者名「G.Gershwin」に合わせて、iPodは大活躍です。
音楽を通して一人の人間の世界に分け入って行く、その楽しい過程に身を委ねて半月程がすぎました。
週末はDVDでミュージカルBBC版『ポギーとベス』をくりかえし何度も見る始末。
完全に埋没してます！

ジョージ・ガーシュイン。
1898年ニューヨーク生まれのユダヤ系アメリカ人。ロシア移民の靴デザイナーを父に移民の街イースト・ヴィレッヂで多感な青春時代を送る。
クラシック、ミュージカル、ポップス、ジャズとジャンルをクロスオーバーさせた２０世紀アメリカ最大の作曲家。３８歳の若さで亡くなるまで数多くの名曲をこの世に残した。

ガーシュインは、打ち上げ花火のように数々の美しいメロディーを生み出し１９００年代初頭のアメリカを駆け抜けた作曲家でした。
彼の早い死が私たちにそう思わせてしまうのか、ため息がでるようなはかなく美しい作曲家人生です。
今も彼の楽曲が多くのミュージシャンによって演奏され歌われているのはご存知のとおり。
「Summer time」「I loves you Poggy」「Someone to watch over me」「Rhapsody in blue」何度聴いても聴き飽きることがありません。

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この偉大な作曲家はどうしてこんなに魅力的なのか。
少しずつですがわかってきたのは、彼もまたリズムの人であったのかということです。
リズムがめまぐるしく変化。リズムはゆれうごく焔のようなリズムです。一筋縄ではいかないです。
それがとても面白い。こんなに面白い作曲家だったのですね。
クラッシックにしてジャズ、ジャズにしてブルース。見事、縦横無尽です。
ラグタイムの黒人ピアニスト、スコット・ジョプリンからも大きな影響を受けたと言われるガーシュイン。
そしてユダヤ音楽をルーツに持つクラッシックの音楽家でもあるガーシュイン。
一つ一つ、曲を紐解いてみると彼の曲からはどれもリズムがあふれてきます。それも、メロディーで彩色された極上の楽しいリズムです。

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テーブルの焔にそっと手を近づければ、手のひらに温かなその温もりが伝わって来るように。
ガーシュインのリズムからも温かな温もりが伝わって来ます。２０世紀初めのアメリカを駆け抜けたガーシュインの熱のようなものなのでしょうか。
まさしくリズムへの謳歌のようなエセル・マーマンの歌う「I Got Rhythm」、ステファン・グラッペリの奏でる「Fascinatin' Rhythm」なんか涙がこぼれそうになるくらい素晴らしいです。


実はガーシュインを聴き始めたのは、若いピアニスト、マグナスの影響です。
今までガーシュインのことなんかじっくりと考えてもみませんでした。
マグナスのピアノはなぜこうも一直線にすすむのでしょうか。迷うことなく進んでいく様はあっぱれ、すがすがしいです。
ライセンスという仕事は全く自信がなかったのですが、次の仕事に向けて少しワクワクしてきました。
もうこうなったら私も迷わず行くしかありません。

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G.Gershwin