2010_04_26-1

あちゃー、考える羊たちをゴジラの私が壊してしまったー。


オーディオ道というものがあるそうです。

知らなかった。
というか、知ってたけれど怖くて近づけませんでした。
見ざる言わざる聞かざる。
旋回後着地寸前低空飛行再浮上急上昇成層圏状態。
で、やはり。
これほどまでとは思ってもみませんでした。
オーディオ道。
凄まじい程に涙が出そうな世界でした。
音について、ほんの少しは私もわかっているような気になっていましたが、事実はそんな柔な世界ではありませんでした。

この本を読んでいるうちに、音についてわかっているわかっていないなどそんなことはどうでもいいことなのだという気がしてきました。
音について、その人ののめり込み具合がどれだけ凄いのかを知ること。
それを知る方が断然面白いのだということに気づいたのです。

この本とは。
田中伊佐資氏の著書『ぼくのオーディオジコマン開陳』ドスンと来るサウンドを求めて全国探訪、という長いタイトルの本です。

例えば、ノイズを消していい音を聴くために敷地内に「マイ柱上トランス」を付けた人の話。
スピーカーケーブルのイシス(凄い名だ)は2mペアで指輪120個分の金額という!世俗を超越した話。
それから「妻の癇癪玉が破裂し、夫の管球が割れた」話。(奥さんの怒りを買い、高い真空管アンプを奥さんに何度も割られた人の話。奥さんはなぜか高いアンプから割って壊していくのだとか、ひょえー)
私にはこれが一番すごかった。
それを受けて、田中氏が言った名言「なんだか自分が使っているオルトフォンのスピーカーケーブルが、縦に割かれて庭の木にぶら下がっている様子が目に浮かんできた」
わお、少しこわいかも。
田中さん、奥さんを大切にしてくださいね〜。

オーディオ道を突き進む猛者たちを全国に訪ね歩いた田中氏。
彼が見聞きしたことを彼のユニークな語り口で語られると、この変わったすごい人たちのことを私はつい、しみじみといいなと思ってしまうのでした。
そうだ、オーディオ道は理屈ではないのだ。

ちなみにジャズ評論家の岡崎正通氏は泥沼の海にはハマらず「陸にはきものを揃えたところで踏みとどまった」のだそうです。よかったです。



2010_04_26-2

 そのスゴい本とはこの本。



実はですね。
なぜ私がこの凄まじい本を読むことになったのかと言えば、田中氏が、私の作品『Someday.Live in Japan』を大変に誉めてくださったからです。
一部のオーディオファンになぜかものすごく受けのいい我が『Someday.』たん。
この本の中で田中氏が「優秀録音」盤に『Someday.』を加えてくださったのです。
それを聞いた時、まず「えええーっいいんですかー」と叫びました。この田中氏の著書の中で取り上げてくださるなんて。
でも、考えれば、<私の作品『Someday.』>なんて私は言ってますが、私が凄いのではなく、実はこれに携わった私以外の人たちが本当に凄いのです。

私は、迷えるオーディオ大好き人間。(多分、一生迷い続けていると思います)
今までオーディオの本を何冊も積み上げてはその度に意味がわからん世界に挫折、自滅してました。私はどこをどう振っても理系人間ではないみたいです。
でもこの田中さんの本で少し救われました。
この本は一見理系の難しい本にみえますが、実は文系でした。
それも楽しく文系でした。
次はぜひ私のようなもののためにオーディオ道の索引(解説付き)本を作ってくださいね。

こういう究極の恐ろしい世界を見せられると、こういう世界から遥か遠く離れたところでオーディオを「どれにしようかなー」といつまでも可愛く迷い続けている私はやはり正解だったのだと確信しました。
その方が身のためだったのですね。

この本の奥底深く、隠された真の意図はそういうことですよね。田中さん。


2010_04_26-3

 新宿ピットインの「Magnus Hjorthライブ5.15」のチケット買って来ました!
 かっこいいチケットです。
 何で私が買うのだと言われそうですが、ものすごく欲しかったのです、これ。