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「ネコの舌」というお菓子
      このイラストのこの古さがたまりませぬ。



爺さんが婆さんに
「おい、シルコを飲みに行こうぜ」と。
婆さんは目を輝かせて
「まあ、素敵。それってどんな飲み物?」って。

どうして爺さんが婆さんを汁粉飲みにいこうぜと誘ったのか。

何の意味もない、爺さんにとってはお茶しようぜのノリだっただけと思うのですが。
婆さんは爺さんの発音するシルコ(汁粉)をどこか遠い国の飲み物と勘違いし、ときめいた
それだけの、楽しい他愛のない話です。

さて、爺さんと婆さんはシルコを飲みに喫茶店へ。
入るなり爺さんは汁粉をオーダー。
ですが今時の普通の喫茶店でそんなもの置いてあるところはほとんど皆無と言ってもいいでしょう。
その意味不明のオーダーに「えっ」と首を傾げるウェイトレス。
爺さんは淋しく、メニューを手に取り遠目で見ながら、汁粉に一番近そうな味であるだろうココアを注文したのでした。
「じゃあ、ココアを」
またまたウエイトレスが「えっ」
よく見るとそれはココアではなくコーラ。(ぜんぜん違うじゃん)
そこで優しい婆さんがすかさず「ウインナーコーヒーはどうですか」
「なんじゃウインナーコーヒーって」
「シルコに一番近い飲み物ですよ、この中で」
というわけで、爺さんはウインナーコーヒーを注文。少しおしゃれに中欧の紳士風飲み物をと言ったところで落ち着いた訳です。

シルコならぬココアならぬウインナーコーヒーで暖まり、喫茶店を出て外に出れば吹く風はどこか優しげ。
道路脇には雪がまだ残っていますが、蓬の芽が黒い土の間から顔を出しています。
爺さんは少年のような遠い眼差しで空を見つめ、空気を思い切り吸い込みしみじみと思うのでした。
今年も、ああまた冬が無事越せてよかったなあ。


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 COFFEに浮かぶクリームを見ていると一緒に心がとろけていきます。


シルコという響き、なんだか遠い国の不思議な響きです。
でも漢字で書くと、汁粉なんですねー。
なんで汁粉なんだろうって少し考えてみました。
<汁粉>
小豆のあんを湯で溶いて煮立て、これに切り餅、含め栗などを入れたもの。
京阪地方では善哉(ぜんざい)という。(ブリタニカより)

呼び方は粉汁でもいいわけですよね。どうして汁粉なのでしょう。結論でません。
家にある様々な文献を当たってみましたが載っていません!不思議です。
今年はいっそのこと、なぜ汁粉はシルコというか、これをテーマにしましょうか。



香港のお汁粉の話を少し。

香港の人たちはお汁粉が大好きで毎日のように飲むのだそうです。
香港の洪翠娟さんの書いた『香港甜品』をみると本当にいろいろなお汁粉が載っています。所変わればお汁粉も変わるものなのですね。
暖かいお汁粉は現地では熱糖水(トンスイ)というそうです。
銀杏入り花生(ピーナッツ)、緑豆、杏仁、胡麻、南瓜、ココナッツのお汁粉などなど。

書かれてある中で一番おいしそうなお汁粉は、マレーシアから伝わったとされるミックス豆汁粉。
小豆、赤インゲン豆、白インゲン豆、タロイモ(里芋でも)などなどを入れて煮込んだお汁粉。甘い豆のスープです。
こういう甘いスープはそういえば、台湾の九分でもデザートで食べたことがあります。
台湾のは冷たい冷やしぜんざい風でしたが。
色とりどりの豆の甘いスープは体を温める、心にも優しいデザートです。
マレーシアから伝わったとされるそのミックス豆汁粉には仕上げにココナッツミルクを入れます。

香港で飲む胡麻のお汁粉もとても美味しいお汁粉です。
香港の洪さんのお店、尖沙咀にある糖朝で食べるお汁粉が一番。東京青山にも出店がありますが、やはり香港のお店の方が断然美味しいです。お砂糖の甘みが少し優しいような気がするのですが、気のせいでしょうか。

この本の中に書かれているデザートで、もうひとつお薦めなのが、生姜牛乳プリン。
生姜の絞り汁大さじ一杯分を器に入れ、それにカップ一杯弱の70度に温めたお砂糖入り牛乳をぶち込んで作るだけのゆるゆるプリン。
それだけで固まる不思議なプリンです。
冷めたらレンジで再び熱くしていただくと体がポカポカ暖まって、とても美味しい一品です。

ジャズの話もしたいところですが。
大変なのです、今。
リリースされたばかりのCDのことで頭が一杯で、しゃべればその話になってしまいます。
yyとクモリンの二重人格に徹せねば!ということで、あえて違う話をさせていただきました。
失礼いたしました〜。


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 これが熱々生姜牛乳プリンです。
  生姜ブームの今、なんだか体に良さそうな気になってきましたんねん。